阪急阪神百貨店を中核にするエイチ・ツー・オー リテイリングの2021年3月期連結業績は、純損益が247億円の赤字(前期は131億円の赤字)だった。コロナ関連で54億円、減損損失で148億円の特別損失を計上した。イズミヤなどスーパーは堅調だったものの、百貨店事業の大幅な減収が痛手になった。売上高は前期比17.6%減の7391億円だった。
百貨店事業は売上高が26.5 %減の3477億円、営業損益が19億円の赤字(前期は114億円の黒字)に転落した。昨年春の臨時休業を経て、10月以降はラグジュアリーブランドの回復もあって売上高は15%減ほどで収まっていたが、1月以降はコロナの第3波によって20%以上の落ち込みが続いた。免税売上高は88%減で終わった。
22年3月期の業績予想は現時点では見送る。百貨店事業では、厳しい局面が当分続くとして販管費抑制などのコスト構造改革に努める。