スウェーデン発インテリア企業イケアは5月1日、東京都心で3店舗目となるイケア新宿(IKEA SHINJUKU)を出店した。地下1階、地上3階、3270平方メートルの同店舗は、リビングルーム、ベッドルームなど部屋のカテゴリー別に売り場を構成。約1600点を展示し、そのうち1200点は持ち帰り可能だ。また、シングルマザー、独身、同性愛カップルなど多様なライフスタイルを表現した6つのルームセットを設置すると同時に、都会型住宅の狭さや収納問題を解決するアイデアを提案。17日には、日本初の量り売りデリ「スウェーデン バイツ(SWEDISH BITES)」がオープン予定だ。ここでは、13日に開催されたプレス内覧会についてリポートする。
イケア新宿は、「フォーエバー21(FOREVER 21)」新宿店の跡地。新宿駅および新宿3丁目駅から徒歩5分と便利な立地だ。記者会見で、ヘレン・フォン・ライス(Helene Von Rice)イケア・ジャパン社長兼チーフ・サステナビリティ・オフィサーは、「新宿駅は、日々約350万人が利用し多様性を表す場所。新宿に出店できてうれしい」とコメント。イケアはダイバーシティーやインクルージョンを企業理念に掲げており、新宿店では7カ国から130人のスタッフが勤務し、管理職の割合は男性と女性で半々だ。ペールエリック・ヘーグベリ(Pereric Hoberg)スウェーデン大使は、「まるで我が家に帰ってきたようだ。『イケア』はスウェーデンという国が持つ価値観を体現するブランドだ。コロナ禍における暮らし方、そして消費の仕方に対する解決策を提案している」と述べた。
狭い都会暮らしのヒントがたくさん
1階エントランスには17日にオープンする「スウェーデン バイツ」があり、「イケア」オリジナルのウエアやバッグ、スウェーデンの食品を販売。また、循環型ビジネスを目指し、展示品や新中古品を販売するアウトレットも設けている。地下1階はキッチンアクセサリーやテーブル小物、2階はリビング、ダイニング、オフィス関連の家具や雑貨、3階はベッドルームやワードローブ収納、バス用品などの売り場になっている。原宿および渋谷店と比べると各フロアの面積が広く、ゆったりとショッピングできる。2階と3階に設置されたルームセットの中には、社会人一年生や一人暮らしの消費者にうれしい予算3万円以内の部屋というパッケージもある。また、狭いベランダや部屋の一部にグリーンを取り入れる提案も至る所に見られる。また、在宅勤務に役立つ商品や空間のヒントもたくさんある。
プラントベースでも食べ応え十分
日本初の量り売りデリ「スウェーデン バイツ」では、おなじみのミートボールやサーモンマリネなど、量り売りメニュー8品に加え、パック商品12点、ドリンク13種類、パンなどのベーカリー7点、デザート2点を販売する。プラントベース ラザニアなど、メニューの約50%が植物由来の原料を使用しており、食料廃棄のモニタリングツールも導入する。新宿店限定で青色のプラントベースアップルソフト(クリーム)を販売。おみやげのプラントボールを試したが、ミートボールと変わらない味と食感で、植物由来と言われないと分からないほどだ。「スウェーデン バイツ」は1階エントランスにあるので、ランチや会社帰りに気軽に立ち寄れるようになっているのも魅力。季節ごとにメニューが変わるスウェーデン料理だけでなく、日本人に合うメニューの開発も予定している。「イケア」には、コロナ禍の“おうち時間”や“在宅勤務”をリーズナブルな価格で快適にするヒントがたくさん。イケア新宿では、感染症対策のため、公式ウェブサイトで来店の予約を受け付けている。