「コーヒー片手に」くらいが心地よい
辻愛沙子さん率いる、社会課題をクリエイティブの力で解決するarcaがスタートする「ソーシャルコーヒーハウス」、いいですね。記事にある通り、その起源は17~18世紀のイギリスとのこと。コーヒーを片手に、多様な人が、様々な問題について語り明かす。令和の今、日本にも、そんな大人の学び場ができれば、と心から願います。
>交流しながら学ぶジェンダーや環境、経済 辻愛沙子が大人の学びのコミュニティーを設立
サステナも、SDGsも、インクルージョン&ダイバーシティも、ルッキズムも、この「コーヒーを片手に」というフランクな感覚、大事ですよね。このお手紙でも何度か主張していますが、どうも我々はソーシャル・イシューに対してシリアスにばかり向き合いがち。それを否定するつもりは毛頭ありませんが、だからと言って、気軽に向き合おうとしている時を否定されると「めんどくさいなぁ」と思ってしまうのは私だけでしょうか?「ソーシャルコーヒーハウス」について辻さんは、「学びの場ではあるが、学校ではありません」と言います。そう、それそれ。まずは「コーヒー片手」くらいの感覚で「ソーシャルコーヒーハウス」で新しい教養に触れ、もっと突き詰めたくなったら学校に通ったり、専門書を読んだりすればいい。そのくらいの感覚じゃダメですか?
「ビール片手」じゃないのも、いいですね(笑)。酔っ払うと、相手をdisったり、愚痴大会が始まったりのケースもありますからね(苦笑)。ネガティブな空気が漂いがちです。そう考えると、この「ソーシャルコーヒーハウス」というネーミングは、とっても今っぽいなぁ、なんて思うんです。
振り返れば元来、Twitterなんかは特に「ソーシャルコーヒーハウス」同様、気軽な学び、もしくは気づきの場だったと思うんです。だって、140文字しか書けませんからね(笑)。でもいつの間にかシリアスな投稿、シリアスゆえ攻撃的なユーザーも現れ、「コーヒー片手」くらいの感覚で学びや気づきを楽しもうとしていたユーザーには重苦しいムードが漂い始めてしまったのかな?なんて思います。「ソーシャルコーヒーハウス」が、そんなトゥーマッチなシリアスネス、社会問題を語るがゆえに危険性は常につきまとう攻撃性に覆われずに盛り上がったら!「愛とパンクで未来を作る」を掲げるarcaに期待です。
WWDJAPANは、このニュースを聞きつけて、早速辻さんにアプローチ。6月、辻さん及びarca監修の特集に取り組めたらなぁ、と思っています。決まったらまた、この場でもお伝えしますね。
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