デサントの2021年3月期連結業績は、売上高が前期比22.2%減の968億円、営業損益が18億円の赤字(前期は3億7900万円の黒字)になった。コロナによる店舗の臨時休業やスポーツ大会の中止などが響いた。不採算だった欧米子会社の清算、広告宣伝費の削減などの販管費の見直しに努めたが、大幅な減収をカバーできず営業赤字に転じた。日本事業で希望退職者募集に伴う特別損失を計上したものの、中国法人の出資比率の引き上げによる持分変動利益64億円の特別利益を計上したため、純損益は50億円の黒字(同24億円の赤字)に転換した。
主要3カ国の現地ベースの売上高は、日本が441億円(前期比100億円減)、韓国が445億円(同134億円減)、中国が333億円(同46億円増)だった。韓国はコロナに加えて19年から続く日本製品への不買運動も響いたため、不採算店舗の整理を実施した。中国は「デサント」ブランドの売上高が65%増と牽引した。
22年3月期業績は、売上高が前期比6.3%増の1030億円、営業利益が31億円、純利益が同40.5%減の30億円を見込む