ファッション

ワコールHD営業赤字11億円 21年3月期、ピーチジョン事業は好調

 ワコールホールディングス(HD)の2021年3月期連結決算(米国会計基準)は、売上高が前期比18.5%減の1522億円、営業損益が11億円の赤字(前期は66億円の黒字)だった。新型コロナウイルス感染拡大による店舗休業や営業時間短縮による来店客数減少の影響により、大幅な減収になった。各社で経費節減をし、各国政府の支援策を活用したが、感染症の影響によりワコールヨーロッパののれんやグループ会社における固定資産の減損損失により、営業損失という結果になった。

 国内ワコール事業は、売上高が同18.8%減の861億円、営業利益が同89.7%減の6億700万円だった。感染症の影響で年間を通して店舗売上高が低迷した。“巣ごもり需要”により戦略的に強化している自社ECはオンラインとオフラインの連携施策やマーケティング施策が奏功し、新規顧客獲得や既存顧客の購入率アップにつながり、同55.2%増と大幅な増収だったが、リアル店舗の不調を補えなかった。諸経費の削減をしたものの、減収の影響を吸収できなかった。

 海外ワコール事業は売上高が同17.0%減の413億円、営業損益が26億円の赤字(前期は14億円の黒字)だった。感染症拡大による店舗の休業および円高の影響による結果だ。各国政府の支援策を活用しつつ経費を節減したが、前期に買収したインティメイツ オンライン社への投資やワコールヨーロッパののれんの減損損失計上が影響した。

 ピーチジョン事業は、消費者のニーズを捉えた商品企画やマーケティング戦略が奏功し、売上高が同8.7%増の122億円、営業損益が15億円の黒字(前期は3億5100万円の赤字)に好転した。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。