「マーガレット・ハウエル(MARGARET HOWELL)」は5月30日まで、東京・代官山の代官山T-SITE GARDEN GALLERYで、ブランド設立50周年を記念した展覧会「50 YEARS OF DESIGN」を行っている。ブランドが変わらず大切にしてきた8つのキーワードと共に、マーガレットが10代のころに初めて作ったというワンピースや、日本各地を周る中で集めた民芸品のムービーなどを展示している。入場無料、事前予約をすると優先的に入場できる。
マーガレットの母国、英ロンドンでは昨春に同展を実施したが、日本はコロナ禍により、丸一年後ろ倒しでの開催となった。東京での開催後は、6月4〜13日に京都のロームシアターでも実施予定。
展覧会の軸となっている8つのキーワードとは、白いシャツ、ダッフルコート、レインコート、ポルカドット、ハリスツイード、リネンといった、時代を超えてマーガレットが大切にし、打ち出してきたもの。ロンドンのアーカイブルームに保存していた1970〜80年代のアイテムや、直筆のデザイン画、メディアに掲載された際のビジュアルなどを展示している。パッと目をひくわかりやすいデザインのアイテムやビジュアルは少ないが、何十年経っていても古さを感じさせないのがこのブランドらしい点。マーガレットの祖父やブランド立ち上げ当初のアトリエの様子などを写した写真も混じっていて、よりブランドを身近に感じることができる。マーガレットが実家を出た際に、母親に持たされたというお気に入りのイスも見ることができる。
日本での展覧会に合わせたスペシャル企画として、ブランドがアングローバル(現TSI)と組んで仕事をするようになって以降、マーガレットが日本各地を巡って現地の人の暮らしを撮りためた写真も展示。各地で購入した民芸品もムービーにまとめた。
展覧会に合わせた限定アイテムとして、設立当初から2002年まで使用されていたブランドロゴを復刻プリントしたトートバッグ(1万1000円)と、ストライプのカラーレスシャツ(4万2900円)を企画。全国の店舗や自社ECで販売するほか、トートバッグは展覧会会場でも扱っている。
マーガレットは1946年英国サリー州生まれ。65年にロンドン大学に入学し、ゴールドスミス・カレッジでファインアートを専攻。70年にメンズシャツからファッションデザインの仕事を開始した。日本に初の路面店がオープンしたのは83年。