「WWDJAPAN」5月17日号では「複業を解禁せよ! 多様な働き方」特集を行った。本業(正社員)を続けながら行うサイドジョブを「副業」と呼ぶのに対し、「複業」は自分の能力を生かしてマルチに働くことを指す。特集ではファッション&ビューティ業界でマルチに働く”複業人”を取材。これからの時代、ますます注目されるであろう複業にクローズアップする。
横塚まよさんは、パーソナライズに焦点を当てたシャンプー「メデュラ(MEDULLA)」やスキンケア「ホタル パーソナライズド(HOTARU PERSONALIZED)」を展開するスパーティー(Sparty)で新規事業室プロデューサーとして活動するかたわら、女性向けサービスをメインにしたイベント会社ピスケス(Pisces)の社長として奮闘する。二足のわらじで忙しい日々を送る横塚さんに、今の働き方を選んだ理由やメリット・デメリットを聞いた。
WWD:複業に至るまでの経歴は?
横塚まよ(以下、横塚):2014年に大学卒業後、IT企業のウィルゲート(WILLGATE)に入社しウェブデザインや広報を担当していました。趣味でゲーム実況をやっていたらお声が掛かり、16年に合弁会社でコンプレックス(COMPLExxx)という会社を立ち上げて、ネット配信番組の制作やタレントのプロデュースなどを行うことになりました。ウィルゲートを退社してからはコンプレックスに集中して、アニソンシンガーをメジャーデビューさせたりしてましたが、結局うまくいかなくなってクローズしました。その後、抱えていたタレントたちと何か一緒にできないかと考え、イベントを運営する会社としてピスケスを立ち上げました。そこでスパーティーに出合い、現在に至ります。
WWD:社会人スタート当初から“二足のわらじ”で仕事をこなしていたようだが、当時感じていたメリットは?
横塚:人脈が広がりましたね。また、仕事を掛け持ちすることでキャパオーバーになることもありましたが、キャパオーバーを繰り返すことで、キャパが広がりより多くの仕事をこなせるようになっていくというメリットがあると思いました。
WWD:ピスケスの事業は?
横塚:17年に設立して数々のイベントを行ってきました。広報の経験を生かしてメディアを招致したり、抱えるタレントを起用したり、インフルエンサーやユーチューバーをキャスティングしたりしています。さらにカメラマンの手配なども請け負うことも。イベントを一括で総合的に提案できることが強みです。最初は100人くらいの小規模イベントが多かったのですが、19年からは200〜500人規模のイベントまで手掛けるようになりました。最近は商業施設のイベントもやらせてもらいました。女性向けのイベントを任せてもらうことが多いですが、中でもZ世代など若年層向けが多いと思います。
WWD:ピスケスを通じてスパーティーの深山陽介代表と出会った?元々、知り合いだったのか?
横塚:全然、面識はなかったです。ピスケスを立ち上げて2〜3カ月したころに、深山さんからメールが届いたんです。「今度『メデュラ』というブランドを立ち上げて、シャンプーをローンチするので、PRイベントをやってくれませんか」という内容でした。それでイベントを請け負うことになったんです。
WWD:スパーティーで社員になった経緯は?
横塚:任されたローンチイベントの終了後に、深山さんから「社員にならない?」とお誘いを受けました。私は性格上、一つのことだけを続けるタイプではないと思っていましたし、深山さんとの仕事はワクワク感があり、この人についていきたい!と直感的に思ったので入社しました。とても雰囲気良く誘っていただいたので、今でも本音で語り合える関係でいられると思います。
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