ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN Digital」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、コロナ禍における5つのフレグランストレンドの話。
【賢者が選んだ注目ニュース】
「サボン」から抹茶の香りの 限定コレクションが登場
「マルジェラ」のフレグランス “レプリカ”から抹茶の香り
人々の在宅勤務はかなり定着し、ファッションもビューティも、その価値の再定義が進んでいる。そのなかで香水・フレグランスは、「変わらない部分」「変わる部分」が浮き彫りになった。つくづくそう感じたのは、「香りとITの力で、世の中をアップデートする」というミッションでパーソナライズアロマを提供するコードミーの太田賢司社長兼最高経営責任者(CEO)に話を聞く機会があったからだ。太田社長は、日本の大手香料会社で10年間エバリュエーターとして活躍した経歴をもつ。エバリュエーターとは、調香の知見と同時に、マーケットや消費者動向を見極めて世の中に出すべき製品を提案して作り上げる専門職だ。
フレグランスはパンデミックで百貨店販売こそ打撃を被ったが、ECは好調。WWDJAPAN Digitalでも、「『サボン』から抹茶の香りの限定コレクションが登場 ショッピングバッグの有料化も開始」や「『マルジェラ』のフレグランス“レプリカ”から抹茶の香りが誕生」と抹茶の香りの登場を知らせる記事が続いた。今回は太田社長との話から、注目すべき5つのフレグランストレンドを共有したい。
1. 紅茶、抹茶の香り
太田社長は、「パンデミックでも、日本人の香りの志向はそんなに大きく変わっていない。フローラルやシトラス、シャボン系といったライトでフレッシュな香りが主流」という。その中で彼が「面白い」と思ったのは、「ティー」というコンセプト。「シロ」の“アールグレイオードパルファン”(写真)や「サボン」のローズティーの香りの“オードゥ サボン”だ。上述の記事の通り、抹茶の香りも登場した。「EC販売においても香りのイメージがしやすく、家の中でもなじむ。これからも増えるのではないか?」と続ける。
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