【追記】
伊藤正裕取締役COOは退任後、再生エネルギー関連の事業を起業する。
ファッション通販サイト「ゾゾタウン」を運営するZOZOは19日、伊藤正裕取締役COOが退任すると発表した。6月25日に開催予定の株主総会を経て正式に決定する。伊藤氏に代わって、第一勧業銀行(現みずほ銀行)出身で、EC事業本部長の廣瀬文慎・執行役員が昇格する予定。
伊藤氏は伊藤ハム創業家出身ながら、2000年に17歳で電子雑誌ストアを運営するヤッパを創業。その後、14年に前澤友作氏率いるスタートトゥデイ(現ZOZO)がヤッパを買収すると、15年12月にはスタートトゥデイと旧ヤッパのエンジニアのチームで構成するスタートトゥデイ工務店(現ZOZOテクノロジーズ)を発足し、社長に就任。以来、ZOZOのテクノロジー部門を率いてきた。何かと話題を振りまいた身体計測ボディスーツ「ZOZOスーツ」やプライベートブランド「ZOZO」の生産、自宅で足のサイズを計測できる「ZOZOシューズ」、肌計測の「ZOZOグラス」、今年3月の「ゾゾタウン」の大幅リニューアルなど、主要なプロジェクトをテクノロジー面からリードしてきたキーパーソンの一人。創業者である前澤氏の突然の退任の後は、19年9月から取締役COOに昇格し、澤田宏太郎社長兼CEO、柳澤孝旨副社長兼CFOも含めた“3頭体制”の一人としてZOZOを率いてきた。
ZOZOは退任理由について「任期満了のため」とし、「2月ごろに申し出があった」という以外の詳細は明らかにしていない。退任後もアドバイザリーとして業務委託契約を締結する予定で、一部の業務には関わると見られる。
後任の廣瀬氏は1977年8月17日生まれ。第一勧銀(現みずほ銀行)、日興コーディアル証券(現SMBC日興証券)をへて、07年5月に内部監査室長としてZOZOに入社。EC事業本部長(現任)やMSP事業本部執行役員などを経て、21年2月からは執行役員カテゴリ推進本部を管掌していた。