「WWDJAPAN」5月17日号は「複業を解禁せよ! 多様な働き方」特集。本業(正社員)を続けながら行うサイドジョブを「副業」と呼ぶのに対し、「複業」は自分の能力を生かしてマルチに働くことを指す。特集ではファッション&ビューティ業界でマルチに働く”複業人”を取材。これからの時代、ますます注目されるであろう複業にクローズアップした。
政府が2018年に働き方改革の一環として「副業」を積極的に推進するようになり、いろんなところでこの言葉を目にするようになった。ファッション業界でも、特に販売職はアルバイトも多いので、すでに副業・複業をしている人もいるだろう。シフト制で空いた時間を有効活用したいと考えている販売員もいるのではないだろうか。そこで「マウジー(MOUSSY)」のショップスタッフの傍、芸能活動もしている花山瑞貴さんに話を聞いた。
一副業として芸能活動をすることになった経緯は?
花山瑞貴(以下、花山):高校を卒業した辺りから漠然と「芸能界に入りたい」という憧れが強くなりはじめ、上京を考えるようになりました。でも両親の反対もあったので、地元で東京に転勤できるような仕事をしようと思って、好きなファッション業界ならそれができるだろうと「マウジー」で働き始めました。1年程で転勤して、現在はルミネエスト新宿店に勤務しています。上京してから自力で芸能活動を模索していたのですが、札幌と新宿では働き方が全く異なり、忙しすぎて芸能活動は全くできませんでした。配属された店舗での仕事に慣れることに精一杯で。そんなときにビジュアルスタッフ(ショップ販売員兼インフルエンサー)としてSNS発信に力を入れていたのを評価されて、会社を通じホリプロから声を掛けていただきました。
一一昔前なら路上でスカウトですが、今はそういうオファーもあるんですね!
花山:ホリプロでは、これからはタレント自身がSNSなどを活用して発信し、ファンを増やしていく時代だと考えているそう。本業でSNSを使い慣れていることもよかったのだと思います。20年11月に、正式にホリプロと契約しました。
一現在、本業はどういう形態で働いていますか?
花山:基本的にはシフト制なので、仕事の状況によって勤務する曜日は変わりますが、基本的に月曜はバロックジャパンリミテッドの本社、火~木は芸能活動をし、金曜は店頭で接客、土日がお休みです。
一芸能活動ではどのようなことを?
花山:今はSNSやYouTube上での企業タイアップの仕事が中心です。最近では関西コレクションに出演したほか、モデルとしての撮影もしています。
一憧れていた芸能界でも働いている、今の率直な感想は?
花山:大変なこともありますが楽しく、とても充実した日々を送っています。従来の芸能活動や芸能界に入るまでの流れとは全く違う今のような活動ができて、改めて固定概念に縛られなくてもいいんだって思いました。所属事務所としてもSNSに特化した新しい売り出し方に挑戦したいという思いがあるようで、SNSをやっていてよかったです。
デジタルならではの接客を
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