「WWDJAPAN」は、6月26日にトークイベント“WWDJAPAN Circle”を開催する。 “WWDJAPAN Circle”とは、専門家やインフルエンサーとともに今関心がある出来事について考え、語り合う読者・ユーザー参加型の企画だ。取り上げるテーマは“広義のサステナビリティ”。環境やジェンダー、働き方といった社会的課題をデジタル空間で一つのテーブルについて本音で語り合う。目指すのは白か黒かの2者択一ではなく、知恵を持ち寄ることで“ポジティブなグレー”のムーブメントを起こす場の創出だ(イベントへの応募は記事後半のリンクボタンから)。
第1回のテーマは「100年後の地球」。パネリストにアーティストのMIYAVIと、環境NGOのキーマンである日比保史コンサベーション・インターナショナル・ジャパン代表理事兼CIバイスプレジデントを迎え、トークイベントを開催する。サポーターは、サステナビリティに先進的に取り組む「グッチ」だ。同ブランドは、2017年にリアルファーの使用を廃止する“ファーフリー宣言”以降、ファッションショーで排出したCO2を植樹で相殺、サステナブルな素材のみを採用した“グッチ オフ ザ グリッド”を発表するなど、ファッション業界の環境負荷軽減に尽力してきた。ここでは「グッチ」のサステナビリティの取り組みや6月にローンチする新作を紹介する。
「グッチ」サステナビリティの歩み
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ジンバブエとザンビアの国境にまたがるカリバ湖南岸の森林へのREDD+プロジェクト PHOTO : COURTESY OF GUCCI
マングローブ林の保全・再生など 新たな環境戦略を発表
2021年に新たに発表した環境戦略では、これまで進めてきたカーボンニュートラルに加えて、自然環境にさらにポジティブな変化を生み出すことを目指し、マングローブ林など重要な森林の保全と再生や、自社サプライチェーンにおける環境再生型農業を支援。温室効果ガスの排出回避・削減は継続しながら、生物多様性の保護と気候変動対策を目的に、サプライチェーン全体の改革を推進する。
マングローブ林は一般的な森の最大約10倍の炭素を蓄えることができ、地球温暖化の防止に重要な役割を担うといわれている。そのため「グッチ」は、サウスポール(SOUTH POLE)によるホンジュラスの森林保全プロジェクト「モスキティア ブルーカーボンREDD+プロジェクト」に投資し、これによって約5000haにおよぶマングローブ林と28万5000ha以上の森林が保護される。
また、同戦略での環境再生型農業に向けた取り組みは、国際環境NGOのコンサベーション・インターナショナル(CONSERVATION INTERNATIONAL)とサウスポール、ネイティブ(NATIVE)との共同で行う。環境再生型農業プロジェクトの実行可能地域の特定と規模拡大を目的に調査し、自社製品に再生可能な原材料の使用を目指す。またサプライチェーンだけでなく、生産者にも環境再生型農業に切り替えるよう奨励している。ほかにも再生可能エネルギーへの切り替えやサステナブルな原料調達、循環型ビジネスモデルの推進などにも取り組んでいる。
アーティストMP5がデザインした「グッチ エクリブリウム」のロゴ
「グッチ エクリブリウム」を開設 コンテンツテーマは“人”と“地球”
2015年にマルコ・ビッザーリ(Marco Bizzarri)=グッチ社長兼CEOが、今後10年間で推進する包括的なサステナビリティ戦略「カルチャー・オブ ・パーパス(Culture of Purpose)」を発表。人と地球の未来をより良いものにするために積極的に取り組んでいる。
その一環として、2018年6月5日の「世界環境デー」に合わせて、ポータルサイト「グッチ エクリブリウム(GUCCI EQUILIBRIUM)」を開設。“人”と“地球”、そしてパーパス(目標)をつなぐことを目指して、環境負荷の低減や自然保護活動、人々の権利や個人の尊重などに対する「グッチ」の取り組みや視点を発信し続けている。
2020年にリニューアルした同サイトと連携させるかたちで、サステナビリティに関するコンテンツに特化したインスタグラムアカウントも新たにスタート。高い問題意識を持つ「グッチ」のコミュニティーと、公正かつ公平な世界を実現するための変革をもたらす体験やアイデアの共有を促進している。
「グッチ」2020年春夏コレクション PHOTO : DAN LECCA
ショーで排出したCO2は植樹で相殺 徹底したサステナビリティに挑戦
2020年春夏のミラノ・コレクションでは、“カーボンニュートラル(炭素中立)”を宣言。ファッションショーの環境と社会への影響を考慮し、国際規格ISO20121に準拠したイベント運営を行い、サステナブルイベント認証を取得した。これには持続可能な資材の調達も含まれ、再利用やリサイクルが可能な資材をショー全体の80%に利用した。他にも、グリーン電力およびエネルギー消費量が少ない LED 照明を使用し、使い捨てプラスチックの回避やショーに出席するゲストや関係者の移動によるCO2排出量も算出してオフセットするなど、サステナブルなショーに挑んだ。ショーの参加者1人につき1本ずつミラノ市内に植樹を行い、同イベントで発生したCO2排出量を完全に相殺した。
なおショー会場となったミラノ社屋のグッチ ハブは、16年に省エネと環境に配慮した建物・敷地利用を先導する環境性能評価システム、LEED認証でゴールドレベルを取得している。
“グッチ オフ ザ グリッド” コレクション COURTESY OF GUCCI IN COLLABORATION WITH HIGHSNOBIETY. PHOTO : HOLLIE FERNANDO AND STYLING BY OLA EBITI
初のサステナブル コレクション “グッチ オフ ザ グリッド”を発売
2020年6月、循環型デザインのビジョンに基づくイニシアチブ「グッチ サーキュラー ラインズ(Gucci Circular Lines)」から、サステナブルな要素を全面に取り入れた初のコレクション“グッチ オフ ザ グリッド(GUCCI OFF THE GRID)”をローンチした。
環境に配慮してデザインしたウエアやバッグ、シューズなどには、漁網やカーペットなどの廃棄物を100%原料にしたリサイクルナイロン糸「エコニール(ECONYL®)」を使用。さらに「グッチ」のロゴを刻印したレザータグはメタルフリー・クロムフリーで加工したものを使用したり、リサイクルポリエステルのライニングや縫い糸、リサイクルプラスチック、無溶剤接着剤を用いたり、リサイクル素材と持続可能性の高い方法で調達した素材のみで制作したりと、ディテールにも徹底してこだわる。また製造の過程で発生したリサイクルナイロンの端材も回収してリサイクルし、レザーの端材はアップサイクルしている。
ジンバブエとザンビアの国境にまたがるカリバ湖南岸の森林へのREDD+プロジェクト PHOTO : COURTESY OF GUCCI
マングローブ林の保全・再生など 新たな環境戦略を発表
2021年に新たに発表した環境戦略では、これまで進めてきたカーボンニュートラルに加えて、自然環境にさらにポジティブな変化を生み出すことを目指し、マングローブ林など重要な森林の保全と再生や、自社サプライチェーンにおける環境再生型農業を支援。温室効果ガスの排出回避・削減は継続しながら、生物多様性の保護と気候変動対策を目的に、サプライチェーン全体の改革を推進する。
マングローブ林は一般的な森の最大約10倍の炭素を蓄えることができ、地球温暖化の防止に重要な役割を担うといわれている。そのため「グッチ」は、サウスポール(SOUTH POLE)によるホンジュラスの森林保全プロジェクト「モスキティア ブルーカーボンREDD+プロジェクト」に投資し、これによって約5000haにおよぶマングローブ林と28万5000ha以上の森林が保護される。
また、同戦略での環境再生型農業に向けた取り組みは、国際環境NGOのコンサベーション・インターナショナル(CONSERVATION INTERNATIONAL)とサウスポール、ネイティブ(NATIVE)との共同で行う。環境再生型農業プロジェクトの実行可能地域の特定と規模拡大を目的に調査し、自社製品に再生可能な原材料の使用を目指す。またサプライチェーンだけでなく、生産者にも環境再生型農業に切り替えるよう奨励している。ほかにも再生可能エネルギーへの切り替えやサステナブルな原料調達、循環型ビジネスモデルの推進などにも取り組んでいる。
アーティストMP5がデザインした「グッチ エクリブリウム」のロゴ
「グッチ エクリブリウム」を開設 コンテンツテーマは“人”と“地球”
2015年にマルコ・ビッザーリ(Marco Bizzarri)=グッチ社長兼CEOが、今後10年間で推進する包括的なサステナビリティ戦略「カルチャー・オブ ・パーパス(Culture of Purpose)」を発表。人と地球の未来をより良いものにするために積極的に取り組んでいる。
その一環として、2018年6月5日の「世界環境デー」に合わせて、ポータルサイト「グッチ エクリブリウム(GUCCI EQUILIBRIUM)」を開設。“人”と“地球”、そしてパーパス(目標)をつなぐことを目指して、環境負荷の低減や自然保護活動、人々の権利や個人の尊重などに対する「グッチ」の取り組みや視点を発信し続けている。
2020年にリニューアルした同サイトと連携させるかたちで、サステナビリティに関するコンテンツに特化したインスタグラムアカウントも新たにスタート。高い問題意識を持つ「グッチ」のコミュニティーと、公正かつ公平な世界を実現するための変革をもたらす体験やアイデアの共有を促進している。
「グッチ」2020年春夏コレクション PHOTO : DAN LECCA
ショーで排出したCO2は植樹で相殺 徹底したサステナビリティに挑戦
2020年春夏のミラノ・コレクションでは、“カーボンニュートラル(炭素中立)”を宣言。ファッションショーの環境と社会への影響を考慮し、国際規格ISO20121に準拠したイベント運営を行い、サステナブルイベント認証を取得した。これには持続可能な資材の調達も含まれ、再利用やリサイクルが可能な資材をショー全体の80%に利用した。他にも、グリーン電力およびエネルギー消費量が少ない LED 照明を使用し、使い捨てプラスチックの回避やショーに出席するゲストや関係者の移動によるCO2排出量も算出してオフセットするなど、サステナブルなショーに挑んだ。ショーの参加者1人につき1本ずつミラノ市内に植樹を行い、同イベントで発生したCO2排出量を完全に相殺した。
なおショー会場となったミラノ社屋のグッチ ハブは、16年に省エネと環境に配慮した建物・敷地利用を先導する環境性能評価システム、LEED認証でゴールドレベルを取得している。
“グッチ オフ ザ グリッド” コレクション COURTESY OF GUCCI IN COLLABORATION WITH HIGHSNOBIETY. PHOTO : HOLLIE FERNANDO AND STYLING BY OLA EBITI
初のサステナブル コレクション “グッチ オフ ザ グリッド”を発売
2020年6月、循環型デザインのビジョンに基づくイニシアチブ「グッチ サーキュラー ラインズ(Gucci Circular Lines)」から、サステナブルな要素を全面に取り入れた初のコレクション“グッチ オフ ザ グリッド(GUCCI OFF THE GRID)”をローンチした。
環境に配慮してデザインしたウエアやバッグ、シューズなどには、漁網やカーペットなどの廃棄物を100%原料にしたリサイクルナイロン糸「エコニール(ECONYL®)」を使用。さらに「グッチ」のロゴを刻印したレザータグはメタルフリー・クロムフリーで加工したものを使用したり、リサイクルポリエステルのライニングや縫い糸、リサイクルプラスチック、無溶剤接着剤を用いたり、リサイクル素材と持続可能性の高い方法で調達した素材のみで制作したりと、ディテールにも徹底してこだわる。また製造の過程で発生したリサイクルナイロンの端材も回収してリサイクルし、レザーの端材はアップサイクルしている。
ジンバブエとザンビアの国境にまたがるカリバ湖南岸の森林へのREDD+プロジェクト PHOTO : COURTESY OF GUCCI
マングローブ林の保全・再生など 新たな環境戦略を発表
2021年に新たに発表した環境戦略では、これまで進めてきたカーボンニュートラルに加えて、自然環境にさらにポジティブな変化を生み出すことを目指し、マングローブ林など重要な森林の保全と再生や、自社サプライチェーンにおける環境再生型農業を支援。温室効果ガスの排出回避・削減は継続しながら、生物多様性の保護と気候変動対策を目的に、サプライチェーン全体の改革を推進する。
マングローブ林は一般的な森の最大約10倍の炭素を蓄えることができ、地球温暖化の防止に重要な役割を担うといわれている。そのため「グッチ」は、サウスポール(SOUTH POLE)によるホンジュラスの森林保全プロジェクト「モスキティア ブルーカーボンREDD+プロジェクト」に投資し、これによって約5000haにおよぶマングローブ林と28万5000ha以上の森林が保護される。
また、同戦略での環境再生型農業に向けた取り組みは、国際環境NGOのコンサベーション・インターナショナル(CONSERVATION INTERNATIONAL)とサウスポール、ネイティブ(NATIVE)との共同で行う。環境再生型農業プロジェクトの実行可能地域の特定と規模拡大を目的に調査し、自社製品に再生可能な原材料の使用を目指す。またサプライチェーンだけでなく、生産者にも環境再生型農業に切り替えるよう奨励している。ほかにも再生可能エネルギーへの切り替えやサステナブルな原料調達、循環型ビジネスモデルの推進などにも取り組んでいる。
“グッチ オフ ザ グリッド” 第3弾に 新色アッシュグレーが登場
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ロングウォレット(税込7万5900円)PHOTO : YUTA KONO
ローカットスニーカー(税込8万8000円)PHOTO : YUTA KONO
ベースボールキャップ(税込4万6200円)PHOTO : YUTA KONO
スモール バックパック(各税込13万7500円)PHOTO : YUTA KONO
トートバッグ(税込19万1400円)PHOTO : YUTA KONO
ブルゾン(税込23万6500円)PHOTO : YUTA KONO
ロングウォレット(税込7万5900円)PHOTO : YUTA KONO
ローカットスニーカー(税込8万8000円)PHOTO : YUTA KONO
ベースボールキャップ(税込4万6200円)PHOTO : YUTA KONO
スモール バックパック(各税込13万7500円)PHOTO : YUTA KONO
トートバッグ(税込19万1400円)PHOTO : YUTA KONO
ブルゾン(税込23万6500円)PHOTO : YUTA KONO
ロングウォレット(税込7万5900円)PHOTO : YUTA KONO
2020年にローンチした“グッチ オフ ザ グリッド” コレクションから、日本限定カラーのブルーに続く新色アッシュグレーが第3弾として登場。今回も環境に配慮したサステナブルなコレクションで、スポーティーなアウターからバッグ、キャップ、スニーカーまで幅広く取りそろえる。アイテムは全てユニセックスで、旅にも日常にも使える実用的なラインアップだ。他にもイエローやブラックなど、色も多岐にわたる。
メインとなる素材は、これまで同様に漁網やカーペットなどの廃棄物を100%原料にしたリサイクルナイロン「エコニール」だ。「グッチ」を象徴するGGパターンを織り込んだ「エコニール」に、クロムフリー加工のアイボリーのトリムとレザータグを組み合わせたデザインが特徴だ。他にも、アウターのフード部分のコードとファスナーにペットボトルが原料のリサイクルポリエステルを採用したり、アイレットにリサイクルスチールを、スナップボタンにリサイクルブラスを用いたりするなど、細部まで環境に配慮している。
なお、“グッチ オフ ザ グリッド” コレクションの新作発売に合わせて、6月29日まで阪急うめだ本店、6月30日までグッチ新宿のストア内で期間限定ショップ、“グッチ ピン(Gucci Pin)”も開催中だ。
サステナビリティイベント開催 MIYAVIらと100年後の地球を考えよう
MIYAVI
「WWDJAPAN」と「グッチ」は、アーティストのMIYAVIと環境NGOのキーマン、日比保史コンサベーション・インターナショナル・ジャパン代表理事兼CIバイスプレジデントをゲストに迎え、サステナビリティイベント“WWDJAPAN Circle”を6月26日に開催する。“グッチ オフ ザ グリッド” コレクションを題材に、作り手のビジョンや経営哲学にもアプローチしながら、循環型ファッションや100年後まで持続可能なデザインについて参加者と一緒に考える。
INFORMATION
【WWDJAPAN Circle】MIYAVIと一緒に考えよう、100年後の地球 Supported by GUCCI
日程:6月26日
登壇者:MIYAVI × 日比保史コンサベーション・インターナショナル・ジャパン代表理事兼CIバイスプレジデント
ナビゲーター:向千鶴=執行役員「WWDJAPAN」編集統括兼サステナビリティ・ディレクター
イベントに関する問い合わせ先
INFASパブリケーションズ
event@infaspub.co.jp
グッチに関する問い合わせ先
グッチ ジャパン クライアントサービス
0120-99-2177