「ナイキ(NIKE)」は、デザイナーのマシュー・M・ウィリアムズ(Matthew M. Williams)とのコレボコレクションを5月27日に発売する。第4弾となる今回は、“日本の夏でも快適に着られるコレクション”をテーマに、ナイキの技術とマシューらしいテクニカルなデザインを掛け合わせた。ベストとしても使えるセパレートジャケット(6万6000円、税込 以下同)やウィメンズのボディスーツ(トップス2万7500円、タイツ1万6500円)、新作スニーカー“MMW 4“(4万9500円)などがそろう。公式サイトや「ナイキラボ(NIKELAB)」、ドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)のオンラインショップなどで扱う。
発売に合わせて、マシューへのメールインタビューを実施。同コレクションのお気に入りアイテムやモチーフに使った漢字に込めた思い、コラボがもたらすクリエイションの変化などを聞いた。
WWD:今回のコレクションの特徴は?
マシュー・M・ウィリアムズ(以下、マシュー):東京の暑い夏を考えてデザインした。⾵通しが良くて、軽くて、そして便利に着こなせるコレクションだ。コンピュータで設計したニットなどの技術的な素材と、リサイクルゴアテックスといったサステナブルな素材を採⽤したのもポイント。あとは、“トレーニングのときに⼗分に機能が発揮できる”というデザインコードも継続している。
WWD:アパレルに記された“鍛錬”の⾔葉がとても⽬を引く。ストイックな精神性を感じる言葉だが、なぜこれを選んだ?
マシュー:⽇本の友⼈との会話から生まれたアイデアだ。“鍛錬”はとてもパワーのある⾔葉で、私が習慣とするトレーニングを指す⾔葉でもある。私は毎⽇を瞑想して、週2〜3回運動する。これによって、体と精神のつながりを維持し、制作へのモチベーションを⾼め、毎⽇ベストを尽くそうと前向きな意識を保てる。“鍛錬”にもそんな思いを込めた。
WWD:今回のお気に入りのアイテムは?
マシュー:セパレートジャケットとウィメンズのボディスーツ。どちらもこれまでと異なる雰囲気で、エキサイティングな印象を持つと思う。ジャケットは汎⽤性に優れていて、ベストにもアクセサリーにもなる。それにナイキの冷感技術“Pre Cool”を応用した、⽔を使った冷却パックをベストの内側に配置しているから、さまざまな気候でのトレーニングに対応する。ボディスーツは第2弾と第4弾でも作ったが、今回は初のショートスリーブ。いろんな人に着てみて欲しい。
WWD:コロナで運動の意識は変化した?
マシュー:⾃宅にジムを作り、毎⽇運動できる環境を整えて、これまで以上にスポーツや運動を⽇常に取り⼊れるようになった。ファッションはスポーツに着想を得るものだし、スポーツを通して⾃分の体に満⾜できれば、気分も高まっていっそう力を発揮できるはず。運動のほかにも、デザインプロセスやコレクションについて考え直す機会にもなった。ポジティブな変化が大きい。
WWD:「ナイキ」とのコラボは自身のクリエイションにどんな影響をもたらしている?
マシュー:コラボのたびに多くを学んでいる。ナイキチームとの共同作業で仕事の流れや知識を吸収し、⾃分たちの実⼒をフルに発揮できるようになったと思う。頭で考えるだけじゃなく、その都度実践するから上達する。“⾰新に挑戦する”という点において、私たちは⼀つのチームであり、互いに刺激を受け合うよきライバルだ。