新型コロナ感染拡大により人々の生活は一変した。在宅勤務がニュースタンダードになり“おうち時間”という言葉が一般に広まった。昨春の緊急事態宣言下では在宅勤務の便利グッズなどが売れていたが、“おうち時間”2年目の今年は、何が売れているのか。アパレル、インテリアなどの小売大手に話を聞いた。
「ユニクロ(UNIQLO)」の今年3、4月の既存店とeコマースの売上高は、前年同期比2ケタ増だ。3月は売上高が前年同月比40%増で客数は同46%増、4月は売上高が同84%増、客数は同2倍以上と絶好調だ。一方で、客単価は3月が同5%減、4月は同15%減だ。前年の数値が低かったため大幅増収増益となったわけだが、今年は4月の緊急事態宣言以降、83店舗は休業、71店舗は時短営業しているにも関わらず好調だ。
“おうち時間”2年目の消費者の関心は、昨年以上に“快適さ”や“心地よさ”に向かっている。ジャージーやニットの商品は、布帛のウエアよりも単価が低いため、客単価が下がるのは否めない。コロナ以前は、出勤やショッピング、レジャーと外で過ごす時間が長かったのが一転。現在は“おうち時間”が大半という人も多いはずだ。消費については引き続き、外から内への意識が高い。しかも、この状況はいつまで続くか分からない。先行き不透明な状況からこそ、財布の紐を締める消費者も多いのだろう。“おうち時間”を快適に過ごすウエアのため、まず、「ユニクロ」という消費者が増えているのも納得だ。
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