花王はプラスチック循環社会の実現を目指す取り組みの一環として、化粧品のボトル容器に日本環境設計のグループ会社であるペットリファインテクノロジーが製造するケミカルリサイクルPET(ポリエチレンテレフタレート)素材を採用する。6月より、化粧品ブランド「トワニー(TWANY)」のボトルから順次導入していく予定だ。
再生プラスチックを包装容器として採用するためには、品質の担保と安定供給が必要。今回、花王が化粧品ボトル容器に採用するケミカルリサイクルPETは、日本環境設計が保有するケミカルリサイクル技術(使用済みの資源を化学分解によってPET樹脂の原料に変換して再利用すること)で開発した。同技術で製造された再生PET素材は、内閣府食品安全委員会に食品容器として承認されるなど品質面でも評価を受けている。また、着色や加飾があったり、中身の剤が付着していたりする化粧品容器も、バージンPETと同等の品質を有するPET素材へのリサイクルが可能。化粧品容器を含めたあらゆるカテゴリーの使用済みPET素材がリサイクル可能になることで、再生材の安定的な供給も期待できる。
花王では、使用済み容器を回収して化粧品PETボトル容器への水平リサイクルを実現するために、ケミカルリサイクルPET素材を使用したボトル容器の採用を順次拡大。使用済み容器の回収、再利用についての取り組みを進めていく。