地球温暖化で異常気象や災害が多発する今、持続可能な環境・経済活動が求められている。ビューティ業界も同様で、近年はサステナビリティ経営が必須だ。サステナビリティは企業の本気度を表すもの。しかし発信が強すぎると押し付け感が生まれ、受け取り手が疲弊することも。そこで、社会・環境問題に等身大の視点で語るZ世代モデルの長谷川ミラに、サステナブルな取り組みを推進するビューティ企業の取材に同行してもらった。彼女の目を通じて各企業の活動に迫る。今回は、昨年20周年を迎え、その節目に環境や社会問題に取り組むプロジェクト「COLOURS NEXT20」をスタートしたカラーズに、地域再生について聞いた。
WWD:「COLOURS NEXT20」では、日本が抱える社会の本質的な問題に切り込まれている。その中で「地方の衰退」を問題点として挙げているが、いま日本の地方が直面している問題とは?
橋本宗樹カラーズ社長(以下、橋本):東京圏(埼玉、千葉、東京、神奈川)の面積は国土面積の3.5%程度の大きさです。そこに全人口の約30%が集まっていて、完全に一極集中になっています。このまま地方の人口流出が続くと、2040年には地方自治体の約50%が消滅する可能性があるという報告もあります。半分なくなるという未来が、20年後、もう目の前まで来ています。地方自治体がなくなってしまうと公共サービスや社会福祉、医療や介護を受けるのが難しくなり、もっと人が離れていきます。まさに今、悪循環が始まっています。
長谷川ミラ(以下、長谷川): せっかく整っているインフラ的な部分が、どんどん崩れていくってことですよね。
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