「椅子取りゲーム」がキライなワタシ
先日、WWDJAPANでPodcastと紙面の連載をお願いしている川島蓉子さんの“逆取材”を受けました。川島さんにはいつも、「村上さんは、面白い」と言われるのですが、その言葉は、そっくりそのままお返ししたいと思っています(笑)。
取材をお受けした後に、「あぁ、これも『面白い』って言ってくれたかも。お話すれば良かった」とちょっぴり後悔したのが、嫌いなゲームのハナシです。私、「椅子取りゲーム」とか「フルーツバスケット」が大嫌いなんです(笑)。
そもそも、意味がわかんないんです(笑)。なんで参加者よりも椅子の数が少なくて、“誰かが、あぶれる”システムなのかが理解できないし、あぶれた時の気まずさはもちろん、あのゲームをやった時に垣間見える“あさましさ”がイヤなんです。いるでしょ、絶対。椅子の超近くだけをグルグル回ったり、椅子に座面がある時は背後は瞬時に通過したり、みたいな人。ぶっちゃけ「ダサ」って思うんです。「人間の浅ましさが垣間見えてしまう、意味のない競争」にしか思えなくて、小学生の時は「みんなが座れるように、人数分の椅子を用意しよう」と我田引水。当然みんなに「コレ、何が面白いの!?」と言われて、答えに窮した経験があります(笑)。
「椅子取りゲーム」には、正直今も興味がありません。編集長という椅子を取ったと言われれば、それは事実だと思いますが、私の中では「やりたいことを、やりたいように、やるため」の手段の1つくらいの感覚で、あの「椅子取りゲーム」とは根本的に違った感覚です。違う場所に用意した椅子が、いつの間にか編集長の椅子になったという感覚に近いかな?
だから残存者利益にしか活路が見えないような業界の新機軸には、常々「おおっ!」と思っています。小学生の頃の私同様、新しい椅子を用意するような心意気だと思うからです。いっそ、その椅子は、同じ教室におかなくてもいいんじゃないか?くらい思いますよね。例えば紳士服チェーンのAOKIは、カラオケルームやフィットネスジムも経営しています。AOKIが用意した椅子なんて、もはや教室はおろか、学校さえ違うトコロの椅子って感じですよね(笑)。残念ながら下の記事にある通り、今はコロナの影響で、カラオケルームやフィットネスクラブにも逆風が吹き荒れています。AOKIにしてみれば、新たな椅子を置いた学校さえ厳しい環境になってしまいましたが、また別の学校に椅子が置けるのかもしれない。そんな風に思うのです。
皆さんも、新たな椅子を、新たな場所においてみませんか?
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