ビューティ
連載 1%から見るファッション

「ドライヤーがうるさい」「触られるのが嫌」 感覚過敏のニーズに対応したサロンが海外で話題

有料会員限定記事

 同時に何台も稼働するドライヤーの音や、シャンプー台での洗髪、そしてパーマ剤の匂いーー。音や光などに鋭敏な感覚過敏の人にとって、従来のヘアサロンは不快に感じるときもある。米国では、そんな感覚過敏な人のニーズや悩みに配慮した“Sensory Inclusive(センソリー・インクルーシブ:感覚でも包括的)”なサロンが注目されている。

 ニューヨークの「バーバーズ ブループリンツ(BARBER’S BLUEPRINTS)」は、感覚過敏のニーズの啓もうや当事者の支援活動を行うカルチャーシティー(KULTURE CITY)から公式の認定を得たサロンだ。共同オーナーのアーサー・イシャコヴ(Arthur Ishakov)は現地のニュース番組「トゥデイ(TODAY)」で「サロンはドライヤーや店内の音楽、お客さまと美容師の会話をはじめ、とても“うるさい”場所。感覚過敏の人にとっては刺激が多い。心地よくサービスを受けられるように、施術の一つ一つのステップや使用するツールを事前に説明するなど、心遣いが大切」と話した。予約の際に“Sensory Inclusive"プランを申し込むと、施術中は店内音楽の音量を下げ、ドライヤーや剃刀の使用を控えるなど、工夫をしている。

 カルチャー シティーの認証およびサポートは、医療従事者や行動心理学者をはじめとするエキスパートが監修している。感覚過敏や自閉症、発達障害などのニーズに寄り添うためのトレーニングを行ったり、アドバイスを提供したりしている。トレーニングを経てイシャコヴ共同オーナーは「一番参考になったのは、お客さまが感覚過負荷になった際の対応。本人のケアだけでなく、まわりのお客さまへの対応も学んだ」という。

この続きを読むには…
残り665⽂字, 画像1枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。