毎週発行している「WWDJAPAN」は、ファッション&ビューティの潮流やムーブメントの分析、ニュースの深堀りなどを通じて、業界の面白さ・奥深さを提供しています。巻頭特集では特に注目のキーワードやカテゴリー、市場をテーマに、業界活性化を図るべく熱いメッセージを発信。ここでは、そんな特集を担当記者がざっくばらんに振り返ります。(この記事は「WWDJAPAN」2021年6月14日号からの抜粋です)
ソーン:言われて気づくことってたくさんありますよね。私は女性で、ミックスレースということもあって、「ルッキズム」については深く考えたり、勉強したりしてきたので、特集のテーマを聞いて「来た‼」と思いました。ビューティ業界を幅広い視点から見ている、美容ライターの長田杏奈さんの視点はぜひ入れたかったんです。
村上:何が印象的だった?
ソーン:アイドルの和田彩花さんもロリータファッションモデルの青木美沙子さんも見た目で偏見を持たれてしまうことに対して、「中身&やっていることで勝負!」と語っていたのが心に残っています。本来、誰も見た目で偏見を持たれなくていいハズなのに、それをカバーしなくてはいけないような世の中が申し訳ないというか……。でも、そうやって戦ってきた方たちがいることで、自己表現の幅や考え方が広がって、後に続く人もいるのだろうなと思いました。
ソーン:何が正解ということはないと思んです。今まで割と無邪気に発信していたこと、例えば“トレンドカラー”とか“美白”とかに関して改めて考える、対話のきっかけになることはできたんじゃないでしょうか?「一緒に考えていこう」という姿勢も表明できたと思いますし、皆にちょっと前に出る勇気を持ってもらえたらうれしいです。
村上:そうだね。「コーヒー片手に」的なフランクさは大事。でも、こうした社会問題に対しては、ふわっとした状態でも向き合い続ける覚悟が必要だなって思った。これからもフランクに向き合い続けていこう!
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