スニーカーにまつわる噂話のあれやこれやを本明社長に聞く連載。この連載でも何度か議題に上がっている「偽物」のスニーカー。従来のハイプスニーカーの偽物に加え、近頃はインラインモデル(一般流通している商品)の偽物も増えているという。市場にもたらす影響は?(この記事はWWDジャパン2021年5月17日号からの抜粋です)
WWD:二次流通が定着してきて、売るときのことを考えながらモノを買うようになってきました。
本明秀文社長(以下、本明):そうだね。でも某リユース店をのぞくと、これ偽物じゃないかな?っていう怪しいスニーカーばかり置いている。技術も上がって、素人ではなかなか判別できない。しかも最近は“エア フォース1(AF1)”の“白白(オールホワイトのインラインモデル)”の偽物が多い。一番もうかるんだと思う。
WWD:というと?
本明:ハイプスニーカーに比べて継続的に手に入るけど、人気があって店頭ではすぐに売れてしまう。そういうモデルを転売ヤーが根こそぎ刈り取って、二次流通に流すんだよ。先日、“白白”ばかりを狙う転売ヤーに話を聞く機会があったんだけど、1万1000円(税込)で買ったものを1万3000円ぐらいで売るみたい。それを繰り返してもうけていた転売ヤーたちが、最近、偽物が増えて、定価と同じ値段で二次流通に流れているから困っていると。みんな偽物と知らず、安い方を買うからね。
WWD:僕は少し前に“AF1”の形がリニューアルされたので、旧バージョンを市場からはけさせるために一時生産をストップして、そのせいで枯渇しているのかと思っていました。
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