コロナ禍で韓国のビューティ業界も打撃を受けているが、ニューノーマルにおいてポジティブな変化も見られる。最近、心地よい香りをテーマにしたビューティアイテムが注目を集めており、中でも人気なのが、アイウエアブランド「ジェントルモンスター(GENTLE MONSTER)」の姉妹ブランドとして話題の「タンバリンズ(TAMBURINS)」だ。
新製品を発売するたびに注目を集めている「タンバリンズ」は土の香りのシグネチャーフレグランスを筆頭に、個性的な香りでマニアックなファンを獲得している。5月末にはマルチフレグランスが登場し、シグネチャーフレグランスの“000”をはじめ、オリエンタルな趣きの“ウォームウッド”、ライラックとヘリオトロープのフローラル香りの“MAY5”、爽やかなタイムオイルが五感を覚ます“ミドルアース”など8種類の香りをラインアップする。
ルームスプレーとファブリックスプレーを兼ね備えたマルチフレグランスは、香りというビューティの要素が空間へとつながり、ライフスタイルと調和するニューノーマル時代の新しいトレンドを作り出した。一般のスプレーに比べて粒子が細かいので、すぐに空間や服に染み込んでリフレッシュできると消費者からの評価も高い。あまりの人気で、最近はボディーフレグランスの発売を望む問い合わせが急増しているという。
ほかにも昨年10月に発売した香りつきのハンドクリームとハンドジェルは、リラックスできる香りと美容成分、使いやすさで話題だ。香水をつける感覚で使えるハンドクリーム“ザシェルパフュームハンド”は、べたつかず素早く手肌になじみ、シカクリームでも有名なシボクサ成分配合で肌にしっとりと潤いを与えながらシワ対策をしてくれる。シェル(貝殻)をかたどったパッケージは、クリームを出す時に空気との接触を最大限遮断できるように作るなど衛生面にもこだわっている。
3つの香りをそろえる“ハンドサニタイザージェル”は、エタノール64%とツボクサエキスを配合し、手の消毒と同時に保湿ケアも実現。発売してすぐ売り切れとなり、再入荷のたびにも品切れを繰り返している。「タンブリンズ」の多くの商品は持ち歩きやすいポータブルサイズで、香りをTPOに合わせて選びたいというカスタマーの希望に応えている。
最近は新しいフレグランスブランドのローンチが続いており、日常に癒しを与える新たなフレグランスブームが今後どのように進化するか、楽しみだ。
チョン・ジャキョン:フリーランスコーディネーター兼ライター。ソウル生まれ。アート関連会社と映画製作会社の演出部を経てメディアコーディネーターに転身。雑誌を中心にテレビ、広告、スポーツなど幅広い分野で活躍。携わった書籍は「ソウル美容完全ガイド」(講談社刊)など多数