スターバックスコーヒージャパンは、現在の1637店舗を2024年末までに2000店舗に増やす。年間100店舗前後の出店を続ける。コロナ下で外食企業が出店に慎重な姿勢をとる中でも攻勢をかける。
21日にオンラインで開催した事業説明会で水口貴文CEO(最高経営責任者)が発表した。同社はコロナによる休業や時短が響き、20年9月期業績が19億円の最終赤字に転落した。だが、水口CEOは「(コロナを経験したからこそ)人に会いたい、リラックスしたいというニーズは高まっている。出店を緩める理由はない」と話した。在宅勤務など人の移動の変化を見極めながらも店舗開発に力を注ぐ。
出店拡大に合わせて、社員のキャリア制度も改める。全国での転勤を前提にして本社でのキャリアアップを目指す社員と、地域での店長職など転勤を伴わない社員にキャリア制度が分かれているが、これを統合する。給与体系での差もなくす。リモートワークを活用することで、一部の本社業務を地域に移す。22年春からは高校生のアルバイト採用を認め、高校卒業見込み者の社員登用を一部で始める。
スターバックスは1996年の日本進出から今年で25周年の節目となる。国内のカフェ市場では、店舗数でドトールコーヒーの1080店舗(5月末時点)、コメダ珈琲店の899店舗(2月末時点)を抑えて独走している。