ビューティ

水を大量に使う“美容室”で今できるエコとは “シャワーヘッド”と“軟水”の可能性を徹底検証

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 美容室では、以前から節水の必要性が叫ばれてきた。エコやサステナビリティの気運が高まる今、“シャワーヘッド”と“軟水”に着目した取り組みで注目されているのが、国内最大規模の美容室関連事業を展開するヤマノグループだ。ここでは同グループのサロン「ヤマノ サロン オブ ビューティー(YAMANO Salon of Beauty)」と、“シャワーヘッド”を提供している水のプロフェッショナル企業、三菱ケミカル・クリンスイの担当者に話を聞いた。

WWDJAPAN(以下、WWD):美容室ではどのように節水している?

柴田一成「ヤマノ サロン オブ ビューティー」スタイリスト(以下、柴田):美容室ではシャンプーなどの施術の際、たくさんの水で洗い流すことで、お客さまは満足感を覚えるんです。洗い流しが少ないと感じさせてしまうと、満足感どころか「洗い残しがないか」と不安にさせてしまう。それは絶対にNGなので、美容室での節水は難しいんです。それで行き着いたのが、流す水量を減らしても、満足感を感じてもらえるプロ用シャワーヘッド“ウォータークチュールWS501”だったんです。

戸越隆弘・三菱ケミカル・クリンスイ 広告宣伝部(以下、戸越):一般的なシャワーヘッドには80個ほどの穴があいていて、そこから水が出るのですが、このシャワーヘッドには極小0.3mmの穴が296個あいています。穴が小さくて多いので、柔らかく包み込むようなシャワーになり、少量でも大量の水を使ったような満足感が得られ、洗い流す力も高いんです。当社比で35%の節水になります。

柴田:それはサロンワークでも実感できます。当サロンではエコのため、夜に夜間電力で沸かしたお湯を使用しています。以前は作ったお湯が営業中になくなるので足していたのですが、シャワーヘッドを替えてからは、足さずに済む日が増えました。このシャワーヘッドは“軟水”にするカートリッジを使えるので、シャンプーの泡立ちが格段に違います。少ないシャンプーで泡立ち、洗い流しが早く、結果としてそれも節水につながっています。

戸越:ミネラル分が多いと硬水になるのですが、分かりやすく言うと、そのミネラルがシャンプーの泡立ち成分とくっついて“石けんカス”というゴミになってしまうんです。お風呂場のタイルが、白く粉っぽくなっているのを見たことがあると思いますが、それは泡立ち成分が泡立つ前に“石けんカス”になってしまったものです。当社のシャワーヘッドは内蔵したカートリッジがミネラル分を減らすので、泡立つ成分が力を発揮できるようになります。

柴田:当店は沖縄で美容師の職業訓練校のお手伝いをしているのですが、沖縄だとそれをより実感しますね。沖縄の水は硬度が高いので、ぜんぜん泡立たないんです。

戸越:場所によりますが、沖縄の水は硬度が200程あるんです。東京は60~70くらい。硬度が少しでも違うと泡立ちは大きく変わります。

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