TSIは、デジタルキュレーションECメディアと銘打って3月に立ち上げた「ヒューエルミュージアム(HUELE MUSEUM)」の事業を本格化する。29日からはテレビCMの放映を開始した。8月20日から来年1月下旬までルミネ新宿1でポップアップストア(売り場面積76平方メートル)を営業し、サイトの世界観をリアル店舗でも伝える。
「ヒューエルミュージアム」は、“ファッション×フラワー×アート”をコンセプトに、30〜40代の女性をターゲットにしたECメディア。TSIの婦人服「エレ ストリオフ(ELE STOLYOF)」「フロム(FLOML)」「ル フィル(LE PHIL)」「スタンブリー(STUMBLY)」「ハーヴェルスタジオ(HAVEL STUDIO)」の5ブランドを販売する。また、これらの服とクリエーターが協業したコンテンツを発信することで、通常のECサイトとは一線を画したカルチャーを提案する。雑誌「バァフアウト!(BARFOUT!)」が女優・佐久間由衣を取り下ろした作品や、フラワーアーティストとフォトグラファーとの協業によって生まれたコンセプトビジュアル、ブランドのデザイナーやクリエーターのインタビューなど、メディアとして楽しめる要素を充実させた。
テレビCMも服とクリエーターとの協業の一つで、ポップピアニストのハラミちゃんの演奏に合わせてバレエダンサーの飯島望未が踊りを披露している。メイキング動画も同サイトと公式ユーチューブチャンネルで公開中だ。
5ブランドは百貨店でのショップインショップやセレクトショップでの卸売りで展開されており、TSIの婦人服の中でもハイエンドに属する。ECでも独自の世界観の表現が欠かせないと判断した。また5ブランドの組み合わせによる相乗効果も狙う。
来年には売り場面積198〜231平方メートルの常設店の出店も視野に入れる。“ファッション×フラワー×アート”というコンセプトをしっかり表現できる空間を設けて、消費者が「ヒューエルミュージアム」のオンライン(EC)とオフライン(リアル店舗)を行き来できるようにする。中期的な構想としては5大都市に常設店を出したい考えだ。