ビューティ
連載 ファッション業界人も知るべき今週のビューティ展望 第31回

人気美容師2人のサステナビリティの捉え方とは

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 ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。今週は、人気美容師2人が注目するニュースをピックアップ。


ビューティ業界が一つの価値観を発信

■賢者が選んだ注目ニュース
ごみ・廃棄問題に対し13の化粧品会社が目標に掲げること
「スナイデル ビューティ」から初のアイブロウアイテム登場

 13の化粧品会社の取り組みに関する記事では、原料やパッケージなど取り組みはさまざまだが、競合各社がSDGsの達成という共通の目標に向かっていることに注目した。業界全体が新型コロナウイルスという大打撃を受ける中で、戦うのではなく同じベクトルに業界を向けるという意味で良い流れだと感じた。お客さまに向けてもビューティ業界として一つの価値観を発信できる良い機会なのではないだろうか。

 ヘア業界でもカラー剤やシャンプーについて考えることが増えた。僕自身、最近原料の調達やパッケージにおいて環境負荷が少ないb-exの「クレイエステ」を試した。特に日本では毎日シャンプーをする文化だからこそ、ブランドの理念に共感しやすかった。衣食住とは違うけれども、ビューティは生活とは切り離せないもので、SDGsの取り組みとして原料や容器で表現されることはますますキャッチーになっていくだろう。

 次に「スナイデル ビューティ」の広告ビジュアルに注目した。メンズビューティ、さらにはジェンダーレスを語るブランドは増えているが、広告ビジュアルに自然と男性が登場するのはビューティの発信における革命であり、価値観の変化を感じた。特に日本では男性・女性という性別への意識が強いと思うが、サロンワーク中に男性からアイブロウや脱毛について聞かれることも増えた。美容室がもはや髪を切るだけの場所ではなくなってきている一方で、メイクは本来とても入りやすいカテゴリーだが、サロンで展開するコスメブランドは少ない。また男性美容師の多くが撮影などでメイクをしないことも多い。美容師がハブとなってサロンが発信できる情報や価値観は流行りのヘアデザインだけではなく、もっとパーソナルな部分にもなるべきだろう。

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