ファッション

かつての一大産業、“琉球パナマ”復活へ 帽子ブランド「メゾン バース」が那覇でオーダー会

 清原世太による帽子ブランド「メゾン バース(MAISON BIRTH)」は7月2〜4日、沖縄・那覇にあるセレクトショップの「プラント&ソイル(PLANT & SOIL)」で、“琉球パナマ”プロジェクトに焦点を当てたイベントを開催している。同プロジェクトは、1900年代初頭に沖縄に伝わり、一時は県内で泡盛や黒糖生産に次ぐ規模の産業だったという沖縄の帽子生産を「次代に継承し発展させていく」ことを目指した取り組みだ。

 “琉球パナマ”は、沖縄に自生するアダンの葉を職人(現地方言でボウシクマー)が一つ一つ編んで仕立てる帽子。1900年代の最盛期には「沖縄県内で2万人が帽子生産に従事していた」「イギリスやアメリカにも輸出していた」というが、「日中戦争やアダンの葉の乱獲で産業は衰退」。「2000年時点ではボウシクマーは3人にまで減少」していた。

 「メゾン バース」はそういった産業の歴史を明らかにするべく、10年から沖縄で文献調査やフィールドワークを実施。併せて、ワークショップを行って職人も育ててきたという。“琉球パナマ”を工芸品としてではなくファッションアイテムとしてブランド化し、帽子産業を活性化させることで、「沖縄で深刻化する若者の失業問題にも貢献していく」考え。

 「プラント&ソイル」でのイベントでは、21–22年秋冬物のオーダーを受け付ける。帽体の形や付属のリボンなどが選べ、イニシャルなどの刺しゅうも行う。同プロジェクトでポップアップイベントを実施するのは今回が初といい、今後、百貨店やセレクトショップでも同様のイベント開催を狙う。

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