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好調な海南島免税の裏側 エディターズレター(2021年7月19日配信分)

※この記事は2021年07月19日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

好調な海南島免税の裏側

 ビューティ業界では昨年後半から中国市場の復調を聞く機会が増えました。実際に大手国内企業の決算をみると確かに数字にも表れています。越境ECはもちろんなのですが、海南島(日本の沖縄のような地域)の免税が好調といいます。当然ですが中国人も海外旅行には行けないため、離島で海外気分を満喫しているわけですね。その免税店が好景気に湧いているのです。

 その話を耳にするたび海南島の免税店に出店する企業が増えるだろうということでした。ちなみにアイテム別の売り上げシェアは化粧品が50%で1位。2位が時計、3位がジュエリーで1〜3位で全体の75%程度を占めるそうです。化粧品強しです。

 先日、中国進出をサポートする企業に話を聞く機会があり、海南島に10店舗ほどある免税店の中で「CDF」が1強と教えてもらいました。この店舗が海南島の免税売り上げの85%を占めているとのこと。そしてここに出店するある外資ブランドの月商は7〜8億円、国産ブランドは月商5億円と驚異的な数字を叩き出しています。そう聞くと「CDF」に出店したいと思いますよね。しかし当然ながら今は入店する審査はかなり厳しいようです。だからといって「CFD」以外の免税店に出店しても現在のところさほど売り上げを期待するのが難しいのも事実です。

 また、海南島の免税は離島免税と島内免税があり、島内免税は島民が日用品を購入する際の免税措置だそうです。ドラッグストア系のブランドも売り上げ拡大を期待し進出しているようですが、島内の人口は1000万人程度で所得も高くないため見極めが重要とのことでした。さらに法整備も整っていないため、1年前に送ったコンテナが開かれないままであることも聞きました。

 お恥ずかしながら海南島の免税事情、理解が乏しかったです……。ただ聞いた話しもごく一部のこと。現地の状況を熟知している企業の情報が重要だと改めて感じた次第です。

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