小田急百貨店は16日、新宿店本館の営業を2022年9月末で終了すると発表した。親会社である小田急電鉄と東京メトロなどの新宿駅西口再開発に伴うもの。営業終了後は隣接する別館のハルクに食品、化粧品、ラグジュアリーブランドを移転する。本館の跡地は48階建ての高層ビルが29年に竣工する予定で、中低層部は商業施設になる。小田急百貨店がそのまま入るかは未定だ。
小田急百貨店の新宿本館は1967年に開業した。小田急線と丸ノ内線の2棟から構成された商業ビルで、設計は西口広場とともにモダニズム建築家・坂倉準三が手がけた。売り場面積は約4万7000平方メートル。
日本一の乗降客数を誇る新宿駅は百貨店の激戦区。1990年代には東口に伊勢丹新宿本店、三越新宿店、西口に小田急百貨店新宿店、京王百貨店新宿店、南口には96年開業の高島屋新宿店の5店舗がひしめきあっていた。2012年には旧三越新宿店(当時、新宿三越アルコット)が閉店し、現在まで4店舗体制が続いている。