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新静岡セノバが始めた営業時間フレックス制度 時短による売り上げへの影響は?

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 静岡市の商業施設、新静岡セノバ(静鉄プロパティマネジメント、小坂征広社長)は7月8日、アダストリア(木村治社長)と組んで5月に開始した販売員の働き方改革「ささえあう 働く時間プロジェクト」の進捗説明会を静岡で開いた。参加したのは、全国のデベロッパーや専門店など40の企業・団体から約100人(リモート視聴含む)。その注目度の高さに、「これほど集まるとは思っていなかった」「潮目が変わった」と、小坂、木村両社長も驚きを隠さない。ここ10年強の間、販売員の長時間労働とそれに伴う採用難は業界の課題であり続けてきた。コロナ禍による営業時間短縮を各社経験し、「今こそ変わるべき」とのムードが強まっている。(この記事はWWDジャパン2021年7月19日号からの抜粋です)

 説明会があった8日の19時過ぎにセノバ3階の「ニコアンド(NIKO AND…)」(アダストリア)を訪ねると、入り口がネットでふさがれていた。隣の「東急ハンズ」にはこうこうとライトが灯っているのに対し、「ニコアンド」はやや暗い。入り口脇に立ててあったのは、営業時間を従来の10〜20時から、11〜19時に変更したことを告げる看板だ。1階「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ(BEAUTY & YOUTH UNITED ARROWS)」「トゥモローランド(TOMORROWLAND)」、2階「ノーリーズ(NOLLEY’S)」「シップス(SHIPS)」なども同様だった(それぞれ変更後の営業時間は異なる)。

 これはセノバが、「ささえあう 働く時間プロジェクト」のもとで5月から導入している、“営業時間フレックスタイム制度”によるもの。11〜19時を営業のコアタイムとし、10〜11時と19〜20時の営業は各テナントの判断に委ねている。8月から導入する店も含め、衣料品を中心に18テナントが参加。セノバでは他に、食物販テナントやフードコートの営業時間短縮なども5月に導入した。

 「他地域のデベロッパーと張り合っているわけではないし、(競合といえる)静岡市内の他の商業施設も(採用難などで魅力が落ちて)力が弱まれば、エリアとして地盤沈下する。働き方改革を始めた施設として、業界に制度導入のノウハウを広めるのが使命だ」と、セノバの小坂社長。実際、市内の他の商業施設は既にテナントの歯抜けも目立っている。小坂社長の言葉通り、説明会ではさまざまなデータやテナントへのアンケート結果を参加者に公表した。中でも注目を集めたのが、制度導入後の売り上げ推移だ。

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