ファッション

表彰台に上がるオリンピアンたちのジャージー姿に惚れる エディターズレター(2021年7月27日配信分)

※この記事は2021年07月27日に配信した、メールマガジン「エディターズレター(Editors' Letter)」のバックナンバーです。最新のレターを受け取るにはこちらから

表彰台に上がるオリンピアンたちのジャージー姿に惚れる

 オリンピックの開会式では改めて衣装の力を確認しましたね。やや斜めな気持ちでTVをつけましたが、ゲームのテーマソングが響く中、次々登場する206カ国の選手たちの誇らしげな笑顔に引き込まれました。ゲームについては私はドラクエしか経験がありませんが、各国の衣装を着て登場する選手たちが、ゲームの世界の洞窟から出てくる勇者や魔法使いに見えてすっかり感情移入。特にアフリカ勢の色鮮やかな衣装にはくぎ付けでした。

 日本の衣装については、ちょっと残念。選ばれし選手たちがヒーローというより「スタッフ」に見えたのは私だけでしょうか。これが他国なら記憶に残りにくい。クリーンで整然としているところは日本の良さですが、2021年の今、一人ひとりの個性を引き出すアイデアを盛り込んでほしかったです。

 一方、連日「素敵だな」と思って見ているのは「アシックス」による日本代表の公式ウエアです。特に表彰台に上る日本のメダリストたちのジャージー姿は祝福の瞬間ということもあり、とても魅力的。アスリートの魅力は努力で磨き上げた身体と精神力。それが個性にもつながります。このジャージーはカッティングと色の効果的な使い方でその両方の魅力を引き出していますね。さらに競技後の興奮を高みにもっていく視覚的力があるな、と表彰台に上がる柔道の金メダリスト、阿部詩さんの笑顔を見て思いました。これぞデザインの力です!

 表彰台ジャケットのデザインは「ソマルタ」の廣川玉枝デザイナーが手掛けたそう。彼女は長年、身体と衣服の関係をデザインに落とし込むアプローチを続けており、それがまさに花開いたという感じでしょうか。

 問題山積みの東京オリンピックですが、やっぱりスポーツっていい。ますますのステイホームで自分自身の運動不足に戦々恐々としながら、オリンピアンたちの活躍を応援したいと思います。

IN FASHION:パリコレもストリートも。ジュエリーもインテリアも。今押さえておきたい旬なファッション関連ニュースやコラムを向 千鶴執行役員 WWDJAPAN 編集統括がピックアップ。日々の取材を通じて今一番気になる話題を週に一度お届けします。

エディターズレターとは?
「WWDJAPAN」の編集者から、パーソナルなメッセージをあなたのメールボックスにダイレクトにお届けするメールマガジン。ファッションやビューティのみならず、テクノロジーやビジネス、グローバル、ダイバーシティなど、みなさまの興味に合わせて、現在8種類のテーマをお選びいただけます。届いたメールには直接返信をすることもできます。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

恒例の25年春夏トレンドブック 125ブランド・470枚の写真を収録した「常に手元に置いておきたい一冊」

11月11日発売の「WWDJAPAN」は、2025年春夏のパリ、ミラノ、ニューヨーク、そしてロンドン・コレクションの全てを詰め込んだトレンドブックです。今回掲載したのは、125ブランド・470枚の写真!キーワード(ムード)やアイテム、素材、色柄、ディテール、そしてバッグ&シューズのトレンドを分析し、余すことなくお伝えします。企画担当者はもちろん、最新トレンドをいち早くキャッチしたいマーケティング担…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。