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パルコが女性のウエルネス領域で新事業 11月に心斎橋店内に医療モールをオープン

 パルコが医療モールの開発・運営事業に参入する。パルコの主要顧客である20〜40代女性を中心対象に、「医療から物販、サービスを垣根なく提供する医療ウェルネスモール」として「ウェルパ(Welpa)」を立ち上げ、その1号拠点を心斎橋パルコの10階に11月にオープンする。産婦人科、皮膚科、美容皮膚科、歯科が入るほか、ラウンジと呼ぶ待合スペースでのセミナーやギャラリー展示、物販などを通し、健康分野の気づきを提供する。

 事業立ち上げに先立ち、2019年3月に開業した錦糸町パルコ7階で、婦人科や歯科が入る医療モールを運営している。「非常に多くの地元のお客さまに利用いただいている」と、森田幸介パルコ ウェルネス事業部部長。錦糸町での手応えや、近年“フェムテック”といった言葉の盛り上がりとともに女性の健康課題に注目が集まっていることから、「ウェルパ」立ち上げを決めた。「病気になってから行くのではなく、毎日をより快適に暮らすための場所」として打ち出し、パルコ内の他フロアや、心斎橋では隣接する大丸心斎橋店とのシナジーを狙う。
 
「ウェルパ」では、他の事業者と組み開発を行うオープンイノベーションの形を採用。錦糸町パルコでもタッグを組んでいるスマートメディカル(柴崎望社長)がクリニックの誘致や管理などを担当しているほか、オーダーメードサプリサービスなどの事業を行うスタートアップ企業で、パルコが出資するドリコス(竹康宏社長)も開発に参加している。

 併せて、「ウェルパ」のネーミングや内装デザイン、広告ビジュアルなどのクリエイティブ面は、“社会派クリエイティブ”を掲げるアルカの辻愛沙子CEOが担当。「日本の女性は健康診断や人間ドックなどの検診未受診率が高い。まずは(若い女性でもかかりやすいガンがあることなどを)知ってもらうことが大事。クリニックではあっても、リラックスできる空間にしたかった」と辻CEO。ラウンジ運営では、フェムテック商品の販売やコンサルティングなどを行うフェルマータの中村寛子CCO(最高クリエイティブ責任者)とタッグを組む。「『ウェルパ』が、ショッピングも楽しみながら、自分の体の悩みやモヤモヤに気づいてもらう場所になれば」と中村CCO。

 心斎橋以降の出店計画は未定だが、パルコや同じJ.フロント リテイリンググループの大丸松坂屋百貨店内、他社の商業施設などへの出店を目指す。年間の売り上げ目標は非公開。

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