“シジエム サンス パル カルティエ”のアンバサダーであるゴルシフテ・ファラハニのビジュアル。右は“ファン”リングを、右は“シャルカラ”ネックレスを着用 PHOTO:JULIEN VALLON ©CARTIER
「カルティエ(CARTIER) 」は、2021年新作ハイジュエリーのチャプター1をイタリア・コモで発表した。新作コレクション名は“シジエム サンス パル カルティエ(SIXIEME SENS PAR CARTIER)”で、“第六感”という意味。チャプター1では、トロンプルイユ(だまし絵)やグラフィック効果、視覚効果や喚起力を駆使してデザインされた全7点が登場した。
アイコンであるパンテールの模様をピクセル風に描いた作品やグラフィカルかつ立体的に仕上げたもの、異なるカットの石を組み合わせたネックレスなど、メゾンの高度かつ緻密なクラフツマンシップが惜しまなく生かされた作品ばかりだ。
「カルティエ」のハイジュエリーのクリエイティブ・ディレクターのジャクリーヌ・カラチ(Jaqueline Karach)は、「クリエイションの出発点は自然の産物である宝石にある。石の持っている価値をどのように引き出すか、石自体が伝えたいことに耳を傾けて、デザインとの幸せなマリアージュを仲介するのが、われわれの仕事だ」とコメントしている。
同コレクションのアンバサダーには、フランス在住のイラン人女優兼ピアニストのゴルシフテ・ファラハニ(Golshifteh Farahani)を起用。ビジュアルに登場するファラハニのりんとした美しさが、「カルティエ」の美の頂点であるハイジュエリーの輝きを引き立てている。
エメラルドのフリンジが戯れるネックレス
“アラクソア”ネックレス ©CARTIER
“アラクソア”は、エメラルドを糸に通したフリンジを幾つもメタルでつなげて仕上げた緻密な職人技が光るしなやかなネックレス。ところどころに散りばめられたダイヤモンドが動くたびに輝きを添える。
多様なカットのダイヤモンドが織りなす輝き
“コリュサン”ネックレス ©CARTIER
“コリュサン”は、カイト、オクタゴナル、エメラルド、トライアングル、バゲット、ブリリアントの合計6種類のカットを施したダイヤモンドから構成されるネックレス。立体的にセットされたダイヤモンドがグラフィカルに輝く。
複雑な構造が導き出すリズムとイリュージョン
“メリド”ネックレス ©CARTIER
ダイヤモンド、オニキス、ロッククリスタル一つ一つを異なる高さでモザイク状につなぎ合わせた複雑な構造のネックレス“メリド”。パズルのように緻密にセッティングされた石が、ネックレスにリズムとトロンプイユ効果をプラスしている。
孔雀モチーフのドラマチックなリング
“パレリア”リング ©CARTIER
センターに約21カラットのカボションのブルーサファイアを使用した“パレリア”リング。周りにダイヤモンドとエメラルドを施したドラマチックなデザインが特徴だ。サファイアとエメラルドの組み合わせは“ピーコック モチーフ”と名付けられたメゾンを象徴するカラーパレット。
ダイヤモンドを重ねてルビーの美しさを引き出す
“ファン”リング ©CARTIER
“ファン”リングは、約8カラットのルビーの美しさを最大限に引き出すために、約4カラットのローズカットのダイヤモンドを真下に重ねるというハイジュエリーならではの斬新なテクニックで仕上げられた。周囲のトライアングルカットのダイヤモンドがセンターストーンを引き立てている。
アイコン“パンテール”の斑点としなやかさを表現
“ピクセラージュ”ネックレス ©CARTIER
1914年に登場したパンテールのスポッツモチーフに忠実に、斑点モチーフを構成した“ピクセラージュ”ネックレス。ポリッシュ仕上げのオニキスが斑点を、ホワイト、イエロー、オレンジダイヤモンドは黄金に輝く毛皮を表現している。パンテールの動きを想起させるようなしなやかな着け心地も特徴だ。
同系色の宝石が対話する優美なネックレス
“シャルカラ”ネックレス ©CARTIER
ピンクトルマリンとピンクサファイア、オレンジガーネットと淡い同色系の宝石を組み合わせた“シャルカラ”ネックレスはまるで砂糖菓子のよう。メタルパーツを最小限にすることで、異なるカットのピンクやオレンジの宝石の対話が聞こえてくるような優美な仕上がりだ。