ビューティ

原料に“第2の人生”を アップサイクル化粧品が海外で注目高まる

有料会員限定記事

 副産物や廃棄物、不要と判断された材料や製品を加工し、新たなモノを生み出す“アップサイクリング”の波が、ビューティ業界でも広がっている。リンゴやモモ、バラの花びら、ターメリック、オーク材といった一見再利用が難しそうな材料でも、独自の方法で成分を抽出して製品にアップサイクルする流れが台頭している。“アップ”という言葉が示唆する「より良いものへ昇華」というニュアンスについては、何をもって「より良い」とするのかは議論があるものの、廃棄予定の素材や既製品に新たな未来を与える動きはサステナブルな取り組みの一環として注目を浴びている。

 「この10年間で植物由来の成分を使用するビューティ企業は大幅に増え、副産物を活用した成分の開発も盛んになってきた。原料メーカーから化粧品大手まで、食品廃棄物などをアップサイクルした原材料を使用するアプローチは非常に効果的だ。廃棄以外の材料の未来を可能にして循環させていく、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現に貢献する」と語るのは、アマルジ・サホタ(Amarjit Sahota)=エコヴィア・インテリジェンス(Ecovia Intelligence)創業者兼プレジデント。また、果物や野菜をアップサイクルする「ハブサイクル(HUB.CYCLE)」のジュリアン・レサージュ(Julien Lesage)創業者は「アップサイクルはトレンドではない。今後、世界のサプライチェーンの大半を占めることになるだろう」と期待を寄せる。

再利用した成分でビューティ製品は本当に生み出せる?

この続きを読むには…
残り2054⽂字, 画像3枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2025年春夏ウィメンズリアルトレンド特集 もっと軽やかに、華やかに【WWDJAPAN BEAUTY付録:2024年下半期ベストコスメ発表】

百貨店、ファッションビルブランド、セレクトショップの2025年春夏の打ち出しが出そろった。ここ数年はベーシック回帰の流れが強かった国内リアルクローズ市場は、海外ランウエイを席巻した「ボーホー×ロマンチック」なムードに呼応し、今季は一気に華やかさを取り戻しそうな気配です。ただ、例年ますます厳しさを増す夏の暑さの中で、商品企画やMDの見直しも急務となっています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。