ファッション

ニューノーマル時代に向け「クロコダイル」がリブランディング、来年以降にSC出店も

 ヤマトインターナショナルは主力ブランド「クロコダイル(CROCODILE)」を、2021年秋冬物から大きくリブランディングする。1963年に日本でスタートした「クロコダイル」は、日本屈指の老舗カジュアルウエアブランドの一つで、現在は全国のGMS(総合スーパー)を中心に916店舗(21年2月末)で展開している。「クロコダイル」事業を統括する梅川実・取締役常務執行役員 ブランドディレクターは、リブランディングの狙いを「消費者へのグループインタビューや社内でのディスカッションなど、2年以上の時間をかけて周到に準備してきた。日本でのブランドスタートから60年近くを経て高い認知度と品質の高さを誇る一方で、これまでは単品を軸にしたMDになりがちだった。リブランディングにより、コーディネートやスタイリング、ブランドユニバースをお客さまに共有できるブランドとして改めて生まれ変わらせたい」と語る。

 リブランディングの一環として、21年秋冬から50代の男女をターゲットにした新ブランド「クロコダイル コード(CROCODILE CODE)」をスタートした。ほどよくトレンドを取り入れた商品構成とし、ネット通販サイトやGMSの一部売り場でのテスト販売などを経て、来年以降には大型ショッピングモールへの出店を本格的にスタートする。「クロコダイル コード」は、アウターが1万1000〜2万2000円、シャツ・ブラウスが8000〜9000円、カットソーが4000〜9000円、ニットが7000〜1万1000円、パンツが8000〜1万1000円など。価格帯も主力の「クロコダイル」に比べて2割ほど低く設定している。

 主力の「クロコダイル」は、60代前後の男女がメインターゲットであることは変えず、テーマを「フレンチタッチ、ブリティッシュトラッド」と定め、ビジネスシーンのオン、プライベートタイムのオフ両方に対応するスタイル。価格帯はアウターが1万3000〜2万9000円、シャツ・ブラウスが8000〜9000円、パンツが9000〜1万1000円など。

 従来ウィメンズが主力だった「スウィッチモーション クロコダイル(SWITCH MOTION COROCODILE)」は、メンズも加えて、スポーツとアウトドアテイストのラインへと一新。アウターが1万3000〜3万9000円、シャツ・ブラウスが8000〜1万4000円、パンツが9000〜1万3000円スカートが9000〜1万円など。ターゲットは主力の「クロコダイル」と同じく60代前後に設定する。

 梅川取締役は「ショッピングモールへの出店は、手薄だった50代へとターゲットや販路を広げるのが狙い。GMSでは10〜15坪が平均サイズだったが、ショッピングモールの直営店はメンズ・ウィメンズのトータルの売り場で30坪を考えている。リブランディングのために、これまでブランドのアイテムごとに担当がいたMDも、各ブランドで1名に統合し、全体のスタイリングを組めるようにするなど組織も変えた。GMSは品質のパフォーマンスが求められる販路で、商品力を競ってきた。そうした強みを生かしつつ、リブランディングでブランド自体のパワーアップを図りたい」という。

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ヤマトインターナショナル IR経営企画室
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