ユニクロが国内外で旗艦店など大型店の改装を進めている。8月26日には、米ニューヨーク・ソーホーの店舗をリニューアルオープン。同店舗は同社初のグローバル旗艦店として2006年にオープンし、今年で15周年を迎えている。今秋は、国内では銀座(9月17日に改装オープン)、心斎橋(既存店を閉鎖し、近隣のジーユー店舗との複合店へ改装)、海外では北京(既存店を閉鎖し11月に移転オープン)、来春に英ロンドン・リージェントストリート(既存店を閉鎖しセオリーとの複合店として拡大)と、改装やより効率のよい立地へのスクラップ&ビルドを進めている。
ニューヨーク・ソーホーのグローバル旗艦店は、ユニクロが自社開発している着こなし発見アプリ「StyleHint」との連動売り場や、「UT」にカスタマイズプリントができる「UTme!」のコーナー、プロテニスのロジャー・フェデラー(Roger Federer)選手や錦織圭選手など、ユニクロのグローバルブランドアンバサダーや彼らと関連した商品を紹介するコーナーなどを設ける。また、地元NPOと組んだソーホー地区の成り立ちを紹介するコーナーや、紀伊國屋書店による書籍コーナーもあり、日本の大型店で進めているのと同様、その店ならではの個性を打ち出す。昨年から国内の一部店舗で導入している花屋もオープン予定という。なお、ユニクロは21年2月末時点で米国内に48店出店している。
コロナ禍やEC拡大の中で、「ザラ(ZARA)」を擁するインディテックスなど、実店舗の集約・効率化を進める企業は多い。ユニクロは、「今後も積極的にスクラップ&ビルドを進め、大型店に限らず買い物のしやすい環境を追求し、周辺人口の多い立地への出店を増やしていく」(広報担当者)とコメントしている。