2022年春夏シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」が30日に開幕した。9月4日までに48ブランドが参加し、20ブランドがリアルショーを行う。
一番手は相澤陽介率いる「ホワイトマウンテニアリング(WHITE MOUNTAINEERING)」。楽天の支援プログラム「バイアール(BY R)」のサポートを受けて、13年春夏から9年ぶりとなる東京でのショーを無観客で生配信した。会場は、都会の喧騒を忘れられる新宿御苑の自然の中。先週まで観客を迎えることを計画していた同ブランドは、本来はゲストが座るはずだった60脚のウッドチェアを道に並べてランウエイを作った。モデルは全員女性というサプライズ。ブラックやカーキを中心に、メッシュ、機能素材などを用いた、軽快で都会的なブランドらしいアウトドアウエアがそろえた。フィナーレではモデル全員がTシャツに着替えて再登場。ツアーTシャツのように、背面にはこれまで15年間のコレクション発表の場が記載されていた。
相澤陽介デザイナーは「ブランド名の由来は都市と山の融合。それを体現するために東京の中心にある新宿御苑という場所で今の考えを表現した。洋服におけるジェンダーレスの時代に、自分が15年間追求してきたファンクションアパレルの考えを投影させたい思いがあった。海外の仕事を含め、さまざまな人種やカルチャーとともにデザインを行なってきた経験から ある特定の人に向けたファッションではなく、洋服を着るという行為に対して自由でありたいという考えを表した」と話す。さらに「今後、クリエティブの追求と自分のライフスタイルを融合し、これからの時代に向けてより強いメッセージを残せるデザイナーを目指していきたい」と続けた。
「ホワイトマウンテニアリング」は先日、「ユニクロ(UNIQLO)」と今秋コラボレーションすることを発表したばかり。“服を着るフィールドは全てアウトドア”というコンセプトを変えずに進化を続けている。
今日はメイン会場である渋谷のヒカリエホールなどで、「ミカゲシン(MIKAGE SHIN)」「スリュー(SREU)」「ミツル オカザキ(MITSURU OKAZAKI)」がリアルショーを行い、「レインメーカー(RAINMAKER)」「タクタク(TAC TAC)」「イレニサ(IRENISA)」「セヴシグ(SEVESKIG)」「メアグラーティア(MEAGRATIA)」がオンラインで発表。最終日の9月4日には「ホワイトマウンテニアリング」同様に楽天の支援で「カラー(KOLOR)」によるリアルショーが控えている。