イギリス・ブライトンを拠点とするオンライン専門ジュエラー「トップル&バーン(TOPPLE & BURN)」が、アフガニスタンの女性のための支援キャンペーンを開始した。「Refugees Welcome(難民を歓迎します)」をテーマとしたコレクションによる収益の100%を、女性の生活と権利に光を当てるルクサナ・メディア(Rukshana Media)に寄付する。キャンペーンの対象となるネックレスは、21ポンド(約3000円)でイギリスやアメリカで販売。デザインは社会的メッセージを込めたものから皮肉を交えた文言など、30種類以上をそろえる。素材はステンレススチールを主に使用し、ゴールドやローズゴールドのものは18金メッキを用いた。
「トップル&バーン」は2017年創業。フランスのカレー地区をはじめとするヨーロッパにおける難民支援を行うカレー・アクション(Calais Action)への資金調達を目的に立ち上げた。21年現在はほかのチャリティー団体や社会派団体も支援する。リビー・フリーマン(Libby Freeman)創業者は、「アフガニスタンの人々や亡命を図ろうとする人々が危険にさらされている現状はとてもつらい。私たちのプラットフォームを使って、女性の権利を保護し、女性の声を世に届けるルクサナ・メディアにより多くの資金を送りたい。世の関心や意識を高めることができれば幸いだ」とコメントする。
ルクサナ・メディアは、20年11月にジャーナリストのザハラ・ジョヤ(Zahra Joya)が設立。アフガニスタンで生活を送る女性目線の記事を発信し、政治や社会、宗教問題に焦点を当てている。「ルクサナ」は15年にタリバン政権によって残虐死した女性にちなんでつけたと言う。ジョヤはほかにもオンラインで基金を募るキャンペーンを開始した。「アフガニスタンの女性の声がかき消されてしまわないようなプラットフォームが必要だ。タリバン政権の復活は、アフガニスタンとアフガニスタンの全“姉妹”たちを苦しめている」と語る。
イギリス政府は17日に「アフガン国民の再定住計画」を発表し、21年中に5000人のアフガニスタン市民に定住先を提供する目標を掲げた。中でも女性や子ども、宗教的マイノリティーといった支援を早急に必要とする層を対象とする。また長期的な計画として、「上限はないものだ」としつつ、今後数年間で2万人を受け入れると公約した。