ファッション

高橋悠介の「CFCL」が受賞 第4回「ファッション プライズ オブ トウキョウ」

 東京都と繊維ファッション産学協議会が主催するファッションコンペ「ファッション プライズ オブトウキョウ(以下、FPT)」の第4回受賞者に高橋悠介の「CFCL」が選出された。計2回のパリ・ファッション・ウイーク期間中に単独でコレクションを発表するための資金援助に加え、「楽天 ファッション ウィーク東京」で凱旋イベントを開催する予定だ。

 「FPT」は、“東京を代表するインターナショナルブランド”になる可能性を持つブランドのサポートを目的に17年に設立された。国内外で知名度のあるファッションブランドを1年に1組選出され、初回は「マメ(MAME KUROGOUCHI)」、2回目は「オーラリー(AURALEE)」、3回目は「ターク(TAAKK)」がパリコレに挑戦するための支援を得た。審査員は、根岸由香里ロンハーマン(RON HERMAN)ウィメンズクリエイティブ・ディレクター、長尾悦美・高島屋 MD本部レディスファッションディビジョンバイヤー、小木基史ファッション・キュレーターの3人が初回から務めている。昨年はコロナ禍のため、ブランドの選出を休止し、1年ぶりの開催となった。

 9月1日に表参道ヒルズで行われた授賞式で高橋は「賞をもらえることが重要なのではなく、ブランドや自分たちが考えていることしっかりと世界に伝えていくための次のステップと考えている」と話した。また「前職でもパリコレに参加し、パリは自分を成長させてくれた場所。コロナ禍にブランドを立ち上げてファッション産業について向き合ってきた。新しいものが価値、潮流であるのであれば、パリコレは僕が新しい服の価値と向き合うための一つの挑戦になるはず」と語った。ファッションショー以外での発表形式も模索しているという。

 高橋は1985年生まれ。2010年に文化ファッション大学院大学ファッションデザインコースを修了後、同年三宅デザイン事務所に入社した。入社3年目の13年、27歳の若さで「イッセイ ミヤケ メン」のデザイナーに抜擢され、14年春夏から6年間に渡りデザインを手掛けてきた。20年に同社を退社し、CFCL設立。3Dコンピューター・ニッティングと島精機製作所のホールガーメント技術を用いた無縫製のニットウエアなどを中心に、“時代に左右されない衣服”を提案している。世界基準の透明性に挑むため、「Bコーポレーション(B Corporation、B corp)」を申請中だ。先日「第39回毎日ファッション大賞」の新人賞・資生堂奨励賞にも選出されたばかり。

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