LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)傘下のスイスの時計ブランド「ウブロ(HUBLOT)」は、ジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)やセレーナ・ゴメス(Selena Gomez)ともコラボ曲を発表するフランス人ミュージシャンのDJスネイク(DJ SNAKE)と初めて協業し、ブランドのアイコンモデルである“ビッグ・バン”をベースに“ビッグ・バン DJスネイク”を製作、9月3日に全世界で発売した。DJスネイク本人とリカルド・グアダルーペ(Ricardo Guadalupe)=ウブロ最高経営責任者(CEO)に話を聞いた。
WWD:“ビッグ・バン DJスネイク”において、最もあなたらしさが表現できている部分は?
DJスネイク:ダイアル上に描いた世界地図だ。旅をして、さまざまな文化や音楽を学ぶことへの僕の情熱を表した。僕は音楽と向き合う際、ルールや既成概念は意識しない。自分の直感を信じ、自分らしいアプローチで音楽にする。“ビッグ・バン DJスネイク”のデザインに関しても同じことが言える。“僕にしか作れないもの”を実現するために最善を尽くした。結果として、「ウブロ」のアイコンモデルの上で僕の情熱が表現され、とても光栄に感じている。
WWD:パープルを主とするカラーリングに込めた思いとは?
DJスネイク:“ビッグ・バン DJスネイク”では虹のようにさまざまな色が介在し、それぞれが主張する。ある言語によるボーカル、そこに全く異なる文化の音を重ねることで生まれる僕の音楽のように表現した。
WWD:DJをプレーする際にも時計は着用する?
DJスネイク:もちろん、いつも「ウブロ」を着用している(笑)。
ミュージシャンとタッグを組む意味をCEOが語る
WWD:本コラボにおいて、DJスネイクに期待したこととは?
リカルド・グアダルーペ=ウブロCEO(以下、グアダルーペ):DJスネイクには、2018年からブランドアンバサダーを務めてもらっている。彼は本物のアーティストであり、彼の創造性には限界がない。だからこそ彼のイメージを忠実に具現化し、ひと目でそれと分かる時計を作る必要があった。時間はかかったが、成果はご覧の通りだ。
WWD:「ウブロ」は“アート・オブ・フュージョン”の哲学のもと、さまざまなミュージシャン、アーティストとコラボしている。
グアダルーペ:われわれのアクションは単に彼らのサインを裏蓋に刻んだり、文字盤にアートワークをプリントしたりするだけではない。例えば、村上隆とタッグを組んだ際には彼の代表作である“お花”を時計に組み込むためにムーブメントを全面的に作り直したし、リチャード・オーリンスキー(Richard Orlinski)との協業時には多面的な彫刻を表現するためにケースを再設計した。「ウブロ」がコラボレーションにおいて重要視するのは、彼らとブランド、双方の世界観を文字通り融合させることだ。
WWD:これまでの「ウブロ」の時計にはない、“ビッグ・バン DJスネイク”の特別性とは?
グアダルーペ:DJスネイクも話した通り、虹のような発色だ。チタニウムパーツに、本モデルのために開発した“ニュートンリング加工”を施している。これによって光の加減や見る角度によって、さまざまな視覚的効果が得られる。