8月30日に始まった2022年春夏シーズンの「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week TOKYO)」が本日開幕しました。「WWDJAPAN DIGITAL」は昨シーズンに続き、ユーザー投票で読者人気1位を決定する“T-1グランプリ“を開催!投票に先駆けて、記者3人がその日に発表したブランドからグランプリ候補を毎日選出します。最終日のノミネートブランドはこの3つだ!
世界7都市のファッションウイークを取材
リポーター大杉
「カラー(KOLOR)」
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見どころ:今季リアルショーのトリを飾った「カラー」に圧倒されました。招待状に書かれた集合場所は京急線品川駅の改札口だったので、駅構内でショーをするのかと思いきや、ランウエイは車内!貸切電車は蒲田駅に進み、到着した駅のプラットホームからモデルが乗り込む形でショーがスタートしました。電車や駅という日常の景色が舞台となって、非日常化するところが心地よい。服は6月にパリメンズで発表したもので、大胆なミックス感、ベーシックカラーとビビットカラーの掛け合わせに“らしさ”が強く出ています。海外コレクションも歩く一流モデルたちがまとって、颯爽と駆け抜ける姿がとてもかっこよかったです。ショー後には、ダイアの関係で40分ほど車内で待機することになったのですが、ゲストにはいなり寿司やポテチ、水出し緑茶、アイスキャンディーが提供されました。リアルならではの特別感とおもてなしを楽しませていただきました。約160人の学生も招待し、彼らには貴重な体験になったはずです。個人的に降車前の「『カラー』2022年春夏コレクションにご乗車ありがとうございました」という駅員さんのアナウンスに感激でした(笑)。緊急事態宣言下の開催となった東コレでしたが、この1週間は一球入魂のクリエイションに向き合うことができてとても楽しかったです。感染対策を万全にしながらも、スケールの大きいショーで締めくくってくれた「カラー」に拍手。
若手随一の“ファッションバカ”
東コレ取材2シーズン目の大澤
「セイヴソン(SEIVSON)」
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見どころ:東京コレクション初参加で台湾人デザイナーのヅゥチン・シン(Tzu Chin Shen)が2017年に立ち上げたウィメンズブランド。コロナ禍でデザイナーの来日が叶わなかったため、本番は遠隔で指示を出しながらショーを実現させたそう。リアルショーを実現することも簡単ではなくなった今、生で見られる喜びを改めて感じるとともに、見る側の責任も増しているなと気が引き締まりました。コレクションは近未来の世界で潜入捜査する“名もなき秘密捜査官”をテーマに、コロナ禍で必需品となったマスクの代わりになる目出し帽を数体のモデルが着用。そのほかプリーツワンピースとトレンチコートを合わせたボリュームのあるアウターや、至るところをカットアウトしたインナーなどが斬新で面白かったです。フィナーレでは、台湾にコロナワクチンを無償提供した日本に対する感謝と東コレに参加できた喜びを「THANK YOU JAPAN WE ARE FROM TAIWAN」のメッセージにしてTシャツに乗せました。僕のお気に入りはシャープなシルエットから裾にかけてボリュームが出る、膝上から切り替えしたレギンスパンツ。来年の夏はこれでスナップされたい!
デジタル東コレ取材3シーズン目の美濃島
「ナオキトミヅカ(NAOKI TOMIZUKA)」
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見どころ:「リロト」立ち上げメンバーでもある富塚尚樹デザイナーが2020年にスタート。東コレ参加は2回目です。今季は、得意とするフリルとギャザーのドレスをオールグリーンで制作しました。グリーンバックを使った合成技術“クロマキー”に着目し、「着る人の思い出を風景として落とし込む」ためのドレスだそう。斬新なアイデアはもちろん、襟に見立てたフリルや、テープのように縦方向にあしらったフリル、メリハリを生む腰のカットアウトなど、ドレス自体がかわいいから説明抜きでも惹かれます。映像では、実際に服の一部に街の風景を合成!「洋服でもこんなにきれいに映るのか」と感心しちゃいました。