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ユナイテッドアローズの“寄り添う接客”をデジタルでも コメ兵出身のキーマン藤原義昭氏に聞く

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 ユナイテッドアローズ(以下、UA)は4月、「DX推進センター」を設立し、OMO(オフラインとオンラインの融合)時代に向けたビジネスモデルの確立に注力する。そのトップに立つのが、4月にDX推進センター担当本部長に就任した藤原義昭CDO(最高デジタル責任者)だ。前職のコメ兵では他社に先駆けて2001年に自社ECを立ち上げ、OMOの成功事例を生んだ実績を持つ。

WWD:UAのDX推進に向けた柱は?

藤原義昭CDO(以下、藤原):デジタル化によって顧客の体験をいかに豊かにできるかが柱だ。来年にリニューアルを控える自社ECが大きなポイントになる。あとは適時適量生産に向けて、顧客が求めるものを無駄なく提供するモノ作りのフローをアシストしていく。

WWD:自社ECではどの部分が改変のポイントに?

藤原:とっぴな仕掛けを用意しているわけではない。まずは商品が検索しやすく、十分な商品情報を見ることができ、早く届くというあるべき機能を整える。顧客と自然なコミュニケーションを取るための基盤となる部分だ。外からは見えない変化かもしれないが、そこが一番重要。店舗では、気になった商品を手に取るまでアクセス時間は0秒。ECでも同等な環境を実現したい。加えて、店舗ではカシミヤのセーターに触れて感動し、購入してしまうといった偶然の出合いがある。ECでも商品の“キュンポイント”に偶然触れるような仕掛けを作りたい。それが顧客の満足度につながると思う。

WWD:ECと実店舗の連動施策などにも取り組むのか?

藤原:ツールの導入を目的化してしまうのは、よくある間違いだ。ツールはあくまで点に過ぎない。点ではなく、なぜそれを導入するのかといった、顧客との対話から生まれる物語の方が重要だ。全体を俯瞰して、よりブランドを好きになってもらったり、物を購入してもらったりできる接点をいかにデザインするかを考えている。

WWD:顧客のリアルな声を拾っていくということか?

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