前編で紹介した通り、百貨店の特選・宝飾売り上げはコロナ禍にあっても好調を維持している。そのカギを握るのが富裕層だが、富裕層と共にもう一つのラグジュアリー消費のキーワードとなっているのが若年層だ。シニア世代が外出を控える中でラグジュアリー消費の若返りが進み、20〜30代に脚光が当たっている。WWDJAPAN編集部が全国有力百貨店の特選・宝飾売り場に実施した2020年1〜6月の商況アンケートでも、若年層に売れるブランドが伸長率上位を占める結果となった。
「若い世代にも買いやすい、10万円以下の商品をそろえるブランドが好調だった」と話すのは伊勢丹新宿本店。象徴的なのが、全国26の百貨店の特選売り場へのアンケートで、前年同期に対する伸び率1位となった「ディオール(DIOR)」だ。数シーズン前からの“ブック トート”のヒットと共に、メゾンのアイコンである“レディ ディオール”にも人気に火がついた。加えて、買いやすい財布やファッションジュエリーも若い世代の取り込みにつながっている。アンケート2位の「ロエベ(LOEWE)」も、10万円以下のかごバッグのバリエーションが幅広い世代に支持された。
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