「無印良品」を運営する良品計画は、2030年に売上高を現在の6倍の3兆円に拡大する野心的な数値目標を発表した。出店ペースを加速し、24年以降は日本で年間100店舗、中国で同50店舗の純増を見込む。国内では手薄だった郊外への出店を増やす。中でも戦略的な立地と位置づけるのが食品スーパーの隣だ。(この記事はWWDジャパン2021年9月27日号からの抜粋です)
都心から電車で1時間ほどの埼玉県宮代町。9月16日、東武動物公園駅の西口に食品スーパー「東武ストア」と「無印良品」が並んでオープンした。「無印良品」は衣食住のフルラインアップがそろう売り場面積1989平方メートルの大型店だ。
オープン景気もあって連日たくさんの地元住民が押し寄せる。「無印良品」は東武沿線の足元商圏に強い「東武ストア」の毎日の客数、「東武ストア」は若い世代に人気の「無印良品」の集客力に期待する。良品計画の樋熊朋史エリアマネージャーは「商圏は決して大きくないが、スーパーには地元のお客さまが週に3〜4回足を運ぶ。そのうち1回でも多く『無印良品』に入ってきてほしい」と話す。平屋の建物の両店は中でつながっており、客は自由に行き来できる。
この店は良品計画が掲げるスーパー隣接店のモデルケースだ。現時点では7店目に過ぎないが、今後はスーパー隣接店を加速度的に増やす。
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