フォトグラファーのCHITOとフローリストの岡本美穂、スタイリストの宇和島英恵によるアートプロジェクト「ふとった女,Q」の初の展示会が東京・原宿で開催中だ。神宮前のギャラースペース、ニュースペース パでは10月10日まで、神宮前二丁目の商店街、神二商和会では10月末まで作品を展示している。
同プロジェクトは、仕事で出会ったメンバー3人が花、スタイリング、写真といったそれぞれのスキルを持ち寄り「ふとった女,Q」をテーマに製作した。同展では、2年間かけて製作した約26点が登場した。
メンバーは「当初は外見的に太った女性の魅力を表現していたが、製作を続けるうちに“太っている”という言葉が、感情の増幅といった内面的な要素にも広がった」という。作品は、太った体型の女性を表現したものもあれば、欲張りな女性や幸せに満ちた女性など、“ふとった”というテーマから連想できるさまざまな女性の個性や感情を表現している。メンバーは「自分が抱えているコンプレックスは、外に表現することで唯一無二の愛らしい個性になる。作品を通じて自分の内側に目を向けて、愛すべきものとしてとらえてほしい」と話した。
今回はギャラリーだけでなく、神宮前2丁目商店街の外壁10箇所にも作品を展示した。パリやブルックリンで暮らした経験を持つメンバーが、日常にアートが溶け込んでいた生活を地元でも再現したいという思いから、商店街の協力を経て実現。メンバーは「日常のちょっとした風景に変化を生むことで、会話のきっかけになってほしい」と言う。
■「ふとった女,Q」
会期:9月25日〜10月10日
時間:12:00~19:00
場所:ニュースペース パ
住所:東京都渋谷区神宮前2-20-9 ホワイトビル1階
会期:9月10日〜10月末
場所:神宮前2丁目商店街外壁面