ニューヨーク&ロンドンに続きスタートしたミラノ・コレクションも終盤に差し掛かりました。現地在住スタッフの取材に加え、日本の「WWDJAPAN」編集部員もデジタルショーを見て、ファッションウイークならではの“お祭り感”をリポートします。ミラノ第4弾は、編集部・益成がお届けします。
見る人を東京の街角へと誘った「オニツカタイガー」
「オニツカタイガー(ONITSUKA TIGER)」は、アンドレア・ポンピリオ(Andrea Pompilio)がアーティスティック・ディレクションを手がける日本発のブランド。2回目の参加の今回、ポンピリオはショートフィルム「ミラノー東京」で新作コレクションを発表しました。その設定は、まるで映画「ロスト・イン・トランスレーション」のよう。東京の街の魅力が十分に伝わる内容になっています。
モデルたちが乗り込むのは「オニツカタイガー」のチャーター便。東京に到着後、スポーティーなクロップドブルゾンやセットアップなどをまとったモデルたちが夜の東京を放浪するというストーリーです。ブランドのシンボルで来年の干支である“寅”モチーフが、ボーダーやグラフィカルなラインのウエアのアクセントに。オレンジ、ミント、レッドと大胆なカラーミックスの軽やかなレイヤードスタイルが新宿のネオン街に映えます。色の組み合わせやレイヤードの楽しさがリアルに感じられるコレクション。デジタルならではの凝った演出も最高でした。
「エミリオ・プッチ」は自宅でバカンス気分 創業者の開放的なスピリットを再解釈
「エミリオ プッチ(EMILIO PUCCI)」は、デザインチームによるコレクションを発表しました。9月初めに「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「ディオール(DIOR)」などで活躍したカミーユ・ミチェリ(Camille Miceli)が同ブランドのクリエイティブ・ディレクターに就任したばかり。彼女によるコレクションは 2022-23年秋冬からを予定しています。
今回のコレクションのテーマは“海岸でのやすらぎ”。創設者であるエミリオのビジョン“飛行機でエキゾチックな場所への旅を楽しむ女性のワードローブ”を再解釈して表現しています。自宅やビーチで活躍するチュニックはもちろん、胸元を深くカットしたカラフルなマイクロミニドレスにブラトップ、大胆にカットアウトを施したホルターネックドレス、究極のリラックスウエアであるパジャマ風ルックなど開放的なスタイルを発表しました。アーカイブからのプリントをアップデートしたアイテムも登場。自宅にいながらバカンス気分を味わえるようなラインアップです。