ビギは2021-22年秋冬にウィメンズの新ブランド「デパリエ(DEPAREILLE)」をスタートし、このほどニュウマン新宿M2階に1号店をオープンした。40代以上をメインターゲットに、パリジェンヌをテーマとしたクラシックな女性服を提案する。
中心価格帯はニットやパンツで3万円台中盤、ウールコートで8万円台中盤。ファッションビルブランドとしてはややハイプライスだが、同社の百貨店ブランドに負けない品質で提供する。ジャケットは芯地の処理を手仕事で仕上げたり、ウールニットはオリジナルの糸から作ったりと、生産背景にもこだわる。
デザイナーは大槻聡士氏で、同社の「プルミエ アロンディスモン(1ER ARRONDISSEMENT)」との兼業。海外のメゾンブランドで培った経験を生かし、ファーストシーズンはパリの1960年代に思いを馳せ、セットアップを軸としたマニッシュなスタイルを提案する。「(60年代は)ファッションはオートクチュールからプレタポルテの時代へと移り変わった。ヌーベルヴァーグ運動も起こるなど、とにかく人々が“新しいもの”を求めていたころだ。コロナ禍の中で服を求めるマインドは停滞している。だが、当時のクリエイションへの熱量を服で表現できれば、これからの時代の女性の心にも響かせられる」。
初年度売り上げ目標は設定していない。将来的には路面店や高感度ファッションビルに8〜10店舗を構える計画だ。