サステナブルなモノづくりとビジネスへシフトしたい、でも何から始めてよいかわからない。本連載はそんな迷えるアパレル企業の指針となるべく、サステナビリティ・シフトを進める先行企業の実践例や、最近シフトを始めて試行錯誤する企業の声や課題を集めた。これを読めば“できることから”の答は、今までやってきたことの中にあることがわかるだろう。第4回はデイトナ・インターナショナルだ。
デイトナ・インターナショナルは、サステナビリティの公約策定に向けて準備を進めている。同社は2020年の3月ごろに部署横断のタスクフォースを立ち上げ、週に1回SDGsをテーマとした社内勉強会を開始した。清宮雄樹執行役員ブランディング本部ブランド戦略部部長が指揮を執り、各部署から最低1人を条件に参加を募ったところ新卒1年目の若手を含む7人がメンバーとして集まった。
勉強会では、外部講師を招いてファッション産業の環境負荷について理解を深めたり、同業他社の担当者にヒアリングを行ったりしながら、「会社全体をどう導くべきか」について議論を重ねた。清宮執行役員は、「最初はリサーチなど勉強会にまつわることに業務時間を割くことを各部署の上長に理解してもらうことが大変だった。外部に設計を任せることもできたかもしれないが、社員が自分たちで理解して推進することを重視した」と話す。
現在は立ち上げ当初のメンバーが事務局となり、全社を巻き込んだプロジェクトとして進行している。課題の認識だけでなく、各部署がそれぞれの領域で仮のマイルストンを設定し、3月に公表予定の公約の内容について検証中だ。
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