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デジタルで香りはどう伝える? 「ヴィクター&ロルフ」が音楽でフレグランスを発信

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 世界的にフレグランス市場が伸びる一方で、コロナ禍における香水のサンプリングが課題となっている。店頭でこれまでのように自由に試すことができなかったり、メイクアップと違ってデジタル上で伝えるのが難しかったり、さらにミニサイズのサンプルもサステナビリティの観点から懸念されるなど、難点は多くある。そんな中、音を使って香りを伝える新たな取り組みが業界内で話題になっている。

 「ヴィクター&ロルフ(VIKTOR & ROLF)」は新作メンズフレグランス“スパイスボム インフラレッド”を6月に発売。コロナ禍でのローンチもあり、同ブランドのビューティライセンスを所有するロレアル(L'OREAL)は、フレグランスを製作した香料メーカーのIFF(インターナショナル フレバー・アンド・フレグランス)とともに、プロモーションの仕方について頭を抱えていたという。ロレアルのギヨーム・ドゥ・レスケン(Guillaume de Lesquen)=インターナショナル・デザイナー・フレグランス・グローバル・プレジデントは「新作は、これまでの“スパイスボム”シリーズの中でも最もスパイシーで、魅惑的で、アツい香り。小売店がクローズし、消費者の購入の場がデジタルにシフトする中で、新作香水の“熱量”を伝えるのは非常にハードルが高かった」と振り返る。

 そこで偶然にもレスケン氏はフランスの国立音楽研究所、IRCAM(イルカム、Institut de Recherche et Coordination Acoustique/Musique)のチームに出会い、タッグを組むことに。デジタル上でも伝わる、“音”を使った発信方法に挑戦することになった。「新作香水を香ったときと同じ感情や感覚を喚起するような音源を作り、科学的に実証することを目指した」。

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