ビューティ

デジタルで香りはどう伝える? 「ヴィクター&ロルフ」が音楽でフレグランスを発信

有料会員限定記事

 世界的にフレグランス市場が伸びる一方で、コロナ禍における香水のサンプリングが課題となっている。店頭でこれまでのように自由に試すことができなかったり、メイクアップと違ってデジタル上で伝えるのが難しかったり、さらにミニサイズのサンプルもサステナビリティの観点から懸念されるなど、難点は多くある。そんな中、音を使って香りを伝える新たな取り組みが業界内で話題になっている。

 「ヴィクター&ロルフ(VIKTOR & ROLF)」は新作メンズフレグランス“スパイスボム インフラレッド”を6月に発売。コロナ禍でのローンチもあり、同ブランドのビューティライセンスを所有するロレアル(L'OREAL)は、フレグランスを製作した香料メーカーのIFF(インターナショナル フレバー・アンド・フレグランス)とともに、プロモーションの仕方について頭を抱えていたという。ロレアルのギヨーム・ドゥ・レスケン(Guillaume de Lesquen)=インターナショナル・デザイナー・フレグランス・グローバル・プレジデントは「新作は、これまでの“スパイスボム”シリーズの中でも最もスパイシーで、魅惑的で、アツい香り。小売店がクローズし、消費者の購入の場がデジタルにシフトする中で、新作香水の“熱量”を伝えるのは非常にハードルが高かった」と振り返る。

 そこで偶然にもレスケン氏はフランスの国立音楽研究所、IRCAM(イルカム、Institut de Recherche et Coordination Acoustique/Musique)のチームに出会い、タッグを組むことに。デジタル上でも伝わる、“音”を使った発信方法に挑戦することになった。「新作香水を香ったときと同じ感情や感覚を喚起するような音源を作り、科学的に実証することを目指した」。

この続きを読むには…
残り744⽂字, 画像1枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

疾走するアシックス 5年間で売上高1.8倍の理由

「WWDJAPAN」11月4日号は、アシックスを特集します。2024年度の売上高はコロナ前の19年度と比べて約1.8倍の見通し。時価総額も2兆円を突破して、まさに疾走という言葉がぴったりの好業績です。売上高の8割以上を海外で稼ぐグローバル企業の同社は、主力であるランニングシューズに加えて、近年はファッションスニーカーの「オニツカタイガー」、“ゲルカヤノ14”が爆発的ヒットを記録したスポーツスタイル…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。