ファッション

アメリカの鉱山から100年前の「リーバイス」ジーンズを発掘 歴史を物語る一足

 カリフォルニアのセロゴード鉱山から、100年前の「リーバイス(LEVI’S)」のジーンズが発掘された。発掘したのは、廃墟巡りや廃墟で見つけたアイテムを復元するユーチューバーのブレント・アンダーウッド(Brent Underwood)。今回の発掘の様子も自身のユーチューブチャンネル「Ghost Town Living(ゴースト タウン リビング)」で、30分の動画を公開している。

 ジーンズは原型をとどめていないが、ボタンに「リーバイス」のロゴが見られ特定に至った。元々鉱山として使われていた地域であることから、そこで働いていた人が履いていたものと見られている。「ジーンズと共に、ダイナマイトの箱や古い手袋も見つかった。ここでどういった人が作業していたのかを示す証拠だ」とアンダーウッド氏。

 セロゴード鉱山は、1870年代に銀を採るためにひらかれたエリア。今は廃鉱山地帯としてコレクターや歴史好きの間で人気を集める。ここで働く鉱山労働者のために「リーバイス」が初めて新しいジーンズを開発したつながりを持つ。歴史的資料では小道具を持ち運ぶための大きなポケットや頑丈なデニム生地をあて、過酷な労働環境にも耐えうる一足が履かれた様子が残っている。

 歴史的価値を持つジーンズであるということから、コレクターの間では同年代のジーンズに100万ドル(約1100万円)の価値がつくこともあるという。しかしアンダーウッド氏は「お金のために発掘をしているわけでもないし、それだけでこのジーンズの価値は決められない。でも価格によって、とてもレアで希少価値の高いアイテムだと言うことがわかるし、好奇心を駆り立てるものだ」と動画内で語った。今回のジーンズは「リーバイス」のアーカイブに贈ると言う。

 古着・ビンテージアイテムの人気が高まるにつれ、歴史的価値を持つデニムの希少性は高くなると推測されている。掘り出された作品の多くは美術館やコレクターの展示に使われている。

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