パルファン・クリスチャン・ディオール(PARFUMS CHRISTIAN DIOR)はパフューム クリエイションディレクターにフランシス・クルジャン(Francis Kurkdjian)氏を任命した。2006年からフレグランス部門をけん引してきたフランソワ・ドゥマシー(Francois DeMachy)氏の後任だ。
クルジャン氏は25歳にして「ジャンポール・ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER)」のメンズフレグランス”ル マル”を製作し、キャリアをスタート。「ディオール」では“オー ノワール”と“コロン ブランシュ”を手掛けた。08年には美容雑誌からベスト パフューマーに選ばれ、フレグランスの多くは国際的な賞を受賞。09年には、芸術文化勲章“シュバリエ”を受勲した。同年に自身のメゾン「メゾン フランシス クルジャン(MAISON FRANCIS KURKDJAN)」を立ち上げ、17年に「ディオール」の親会社でもあるLVMH モエヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)に買収された。
一方のドゥマシー氏は“ジャドール”や“ミス ディオール”といったメゾンを代表するフレグランスを再解釈し新作を出してきただけでなく、香りの開発も多く手掛けてきた。彼の代表作で15年に発表した“ソヴァージュ”は、メンズフレグランスのベストセラーとしてとして世界中で旋風を巻き起こした。
ローラン・クライトマン(Laurent Kleitman)=パルファン・クリスチャン・ディオール社長兼最高経営責任者はクルジャン氏について「洞察力に長け、情熱溢れる調香師だ。彼のクリエイティブなエネルギーやフレグランスの専門性は、これからの『ディオール』のフレグランスに大きな影響を与える。彼は1947年から続く香りのヘリテージから、特別な花々と途方もない創造的イニシアチブに基づいて製品を作り出していく」と評価した。クルジャンは「歴史に感化され、これからの未来を見据えたクリエイティブな精神を持つパルファン・クリスチャン・ディオールの一員となれることれは大変光栄なこと。自分のメゾンでも創作しながら、メゾン ディオールでも働けることは大きな財産だ」とコメントしている。