スニーカーにまつわる噂話のあれやこれやを本明社長に聞く連載。ついに東京でオリンピックが始まる。昨年のこの時期は、コロナなんて想像もしていなかった多くのスポーツメーカーが“オリンピック商材”を仕込み、軒並みコケるという場面を目の当たりにした。スニーカー業界が五輪に振り回された1年を経て、ついにスポーツの祭典がスポーツメーカーの追い風になるか……?と思いきや、やっぱりそうでもないらしい。(この記事はWWDジャパン2021年7月19日号からの抜粋です)
ーーいよいよオリンピックですね。スニーカー業界にとってオリンピックは追い風になりそうですか?
本明秀文社長(以下、本明):全くないと思う。それどころか無観客開催になったことで、僕が取引先からもらった観戦チケット4枚も全部水の泡。IOCは広告収入で大もうけかも知れないけど、スポーツメーカーは大損しているよ。その際たる例がアシックス(ASICS)。ゴールドパートナーのスポンサー料が100億円以上といわれているから、売上高が3850億円ほどの企業のPR費としてはめちゃくちゃな数字だよね。だから今年はPR費を一切掛けられないそう。
ーーそれでも協賛するスポーツメーカーの目的はなんですか?
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